2021.09.21(2-p.150)

昨日に引き続き椅子の検討。だんだんよくわからなくなってくる。本当に僕は椅子が必要なのか? 可能性の多さに比べてときめきも差異も感じられなくて途方に暮れるばかりだ。もういいや、という気持ち。

それから初台に向かいfuzkue 。定食をいただきながら『美濃』を読み終え、ラ・ボエシ『自発的隷従論』を読み始める。がっつり読んで、最後まで。付論にいく前にコーヒーとチーズケーキ。僕に必要なのは椅子ではなくてこういうがっつり本を読む時間、本を読むことを自分からも他者からも祝福されるような時間だったんじゃないか、と気がつく。そうか、最近満足に読めてなかったものな、嬉しいな、本が読めるのは嬉しい。Notion にメモを書きつけておく。ラ・ボエシは日記でない形にまとめることになりそう。文フリに間に合うのかなあ、と他人事のように心配になる。

帰宅して夕食の支度をしたらくたびれてしまった。お風呂を先にしてそのあと食べて、奥さんと「月姫」。Switch の携帯用の液晶で、ソファに腰掛けて二人で覗き込むようにして遊んでいる。もとはエロゲだったとのことだからここでそうなんだなというシーンに辿り着いて二人で、ご禁制だ! とはしゃいだ。散々小っ恥ずかしいやり取りに付き合わされた挙句に肝心なところで暗転してしまった。しかしとにかく主人公が気に食わない。お前って言うな。あと馬鹿もよくない。もっと人を大事にして。人じゃなくても。でも、まあ人じゃないので人間の倫理が適用できるわけでもなく、人でなしだからこそみたいなシナリオでもあるので分からなくもないのだけどでもやっぱりお前って言わないでほしい。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員。プルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、「家」の別のやり方を模索するZINE『ZINE アカミミ』などを制作。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。