2020.12.11(1-p.365)

松井さんからメールが来て、『プルーストを読む生活』がぶじに納品されたとのこと。

退勤してからふたりでいそいそと東京に出かけ、三菱一号館美術館でルドンやロートレックやルノワールやセザンヌやヴァロットンを観る。プルーストが描いたのと同じころのパリ。もちろんプルーストのことを思い出しながら観ていた。奥さんはルドンが大好きで、いつか本物を見せたい、あの色は印刷ではどうしても再現できないから、と聞かされていて、ようやく一緒に観れた。青がとても綺麗で、ただ綺麗というのでなく、濁り方が、汚くなるギリギリのところで不思議な均衡を保っていて、その趣味がよすぎないというか、ウケがいいか否かに興味がなさそうな色彩がすごくよかった。この青が好きなんだね、と食事の頃に言うと、電車に乗って降りて帰りの道で、そうなの、あの青が好き、と時間差でお返事をもらった。

松井さんのツイートで山と積まれた『プルーストを読む生活』の写真を見て、嬉しさが募る。それで「嬉しい。あまりに嬉しい。今晩は奥さんと祝杯をあげていたのでいまぺろんぺろんなのですが、ぺろんぺろんの僕は単著が一般流通するということは、次に目指すはアニメ化だ、とおっしゃってました。アニメ会社の皆さん、どうぞよろしくお願いします。」とツイートする。四つくらいいいねがついた。

CV は、僕はどうでもいいが、奥さんは早見沙織さんか東山奈央さんでお願いします。ただの好みです。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員。プルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、「家」の別のやり方を模索するZINE『ZINE アカミミ』などを制作。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。