僕はホーム画面にバッジが溜まるのが無理で、メールもすぐにチェックするし、バッジがないと気にもしないですぐに忘れるので返信もその場ですぐする。そういう人間がTodoist を使うとすぐにTodoist の奴隷になるからこの二年くらい使用を控えていたのだが、最近疲れや春のためにてきめんに短期記憶がダメになっていて、やろうとしたことをすぐに忘れるから、思いついたらすぐにTodoist に書き込む生活を再開したらやっぱり奴隷だったがやることはやれる。きょうのタスクは「運動」「髭の泡」「ラミーのコンバータ」で、「運動」は毎日の繰り返しになっていて、きょうはたくさん歩いたのでさっき完了とした。『プルーストを読む生活』のころは「日記更新」もタスクだった。だからこそ毎日やれていたのかもしれない。奴隷に自由意志はないから。やるしかなかった。今は僕は日記については習慣の奴隷だから息をするようにできる。しかしTodoist やnote とちがって厳密に0時で切り替わらないから、そのへんはてきとうにやれている。多分僕は「よく寝る」とか「10分ぼけーっとする」とかTodoist に入れておけばその通りにするだろう、このときタスクとしてする「10分ぼけーっとする」というのを格好つけて言えば「瞑想」となるのだろうし、そう考えるといちいちマインドフルネスとか名付けないとぼーっとすることすらできない人間の愚かさを思わずにはおれないが、その愚かな人間のひとりが僕だ。Todoist はプロジェクトごとにタスクを振れるのだが、プロジェクトは「アカミミ」「おうち」「仕事」「お買い物」「個人活動」「古本屋さんで見つけたら買う本」があって、だから仕事のタスクもここに振っているのだが、この配分をみるだけでも僕がどれだけ仕事を軽んじているかがわかる。
よく歩いたのはデートだったからで、楽しい一日だった。日暮里のひみつ堂でランチがわりのグラタンと氷──かぼちゃプリンと桜ラムレーズン──を食べて、腹ごなしに根津まで歩く。往来堂書店をひやかして、COUZT CAFE でタルマーリーのビールをテイクアウトして上野のほうまで歩きながら飲む。東京藝術大学大学美術館で渡辺省亭展を見て鳥たちのハイライトがpixivっぽいよねと好き勝手に言い合う。亀の絵にすごい勢いで反応して、他の絵と全然食いつきが違うと笑われる。駅前のヨドバシをひやかしてからパルコのSmith をのぞくも「ラミーのコンバータ」は在庫切れでこれはリスケになった。吉池食堂で夕食。ひさしぶりに日本酒をいただく。サラダの刺身がすでにおししい。アジフライ定食がボリューム満点で、腹ごなしに何駅も夜道を歩く。薬局でシェービングクリームを買う。
明日は「ラミーのコンバータ」だ。