2022.08.29

『メイドインアビス』を一気読みしてしまう。この冒険のわくわくと怖さの同居した興奮、幼児や獣のお腹へのいやらしい視線、ガジェットや生き物そして背景などから伝わる世界の法則の素晴らしい作り込み、すべすべだったり柔らかいものへのいやらしい執念、作品として本当に素晴らしいと感じる部分と、度しがたいほど気色悪い部分との同居っぷりが、宮崎駿とかぶってくる。漫画版『風の谷のナウシカ』に匹敵する傑作だと思う。気色の悪さが、全体とは乖離した単なる作者の個人的な満足と断ずるには、あまりに展開の油断ならなさや描かれる冒険の残酷さの基底にあると思えてしまう悩ましさも含めて。

メアリーに水をやると背筋が伸びるようにはっきりと高さが増して、おお、と嬉しい。パキラはアカミミガメなみにすくすく成長するらしい。はやく植え替えてやらないと。

『日本近代社会史』を読み出す。今日は読者の下拵えとして、日本近世の社会制度を概観。「お代官様ほどでは」でお馴染みの代官というのが幕府が任期付で雇用する徴税人であることを知った。僕はそんなことも知らないから、あの悪は中央直属の役人だったのか、そりゃ将軍OB みたいなお爺ちゃんに頭上がんないよな、と面白い。たぶんこの知識はすぐに忘れてしまうだろう。本を読んでも物知りにも賢くもならない。

22時ごろ、シャワーの前の仮眠というつもりで眠って、そのままぐっすり。日記も書かずに寝た。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。