2026.06.25

まじで起きれない。台風が二つあるとたがいに影響しあって予報が刻一刻と変わっていく。いつまでも南西のほうに留まっておりいちばん苦手な気圧の感じが続く。体中の水が張ってぶよぶよとむくんでいく音が聞こえてくるようだ。初代『バチェロレッテ』は最初の三エピソードくらいの恋泥棒っぷりがピークで、回を重ねるごとに決断の重さにパサパサになっていくので、回を重ねるごとにそわそわと恋めき可愛くなっていく『バチェロレッテ4』と対照的だった。奥さんは、後半になるにつれ似合わないドレスばっか着せられてる、ラインもなんかもさいし、と指摘する。最終回手前の実家訪問回を見たのだが、けっきょく実家が太そうな順に選ばれていくようなつらさがあり、かつ結婚ではなく恋愛の観点で振るのも誠実じゃないような気もしてしまい、だいぶ心が離れてきた。YouTubeで見たオーストラリア版は、かつて『バチェラー』に参加していたバイセクシャルの女性がバチェロレッテとなり、男女問わず集まってくるのだが、最後に登場するのが『バチェラー』の共演者で、つまりかつて同じ男を巡って競った女性が今度は自分を射止めに来るという大盛っぷりでかなり面白そうだった。あと皆すぐちゅーする。付き合うとかはなく、体の愛称も含めパートナーシップの手前で確かめるべきことみたいな感覚のほうが、いちいち人間関係が湿っぽくならないでヘルシーな気もするので、さっさとちゅーするほうが見やすいのかもしれない。ド・マンの再読はことのほか面白い。やっぱ本は刊行から干支一周くらいしてから読むのがいちばんいいんじゃないか。バラエティ番組はすぐさま古びていくところによさがあるが、本はわかりやすく古びるとは限らない、とはいえやはり古びたほうが扱いやすいのだ。おそらくだいたいのものは時代と関係なくなって初めてまともに使えるものになる。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。