奥さんが歯医者とネイルに出かける日。家で月末までの原稿を書き進める。さらっと書けるつもりでいたけれどそういうのに限ってこだわりだして難儀する。夕方くらいから散歩に出る。普段使わないルートで図書館に寄って柏の椿屋珈琲で仕上げる。すべてを終わらせた奥さんと合流してさいきん発見したスペイン料理店に行く。シェリーソーダで始めてチーズや生ハムをつまみ、主役としてオーダーしたイカ墨のパエリアが期待どおりおいしい。新婚旅行で行ったバルセロナの港のレストランはやたらと蟻がいて、真っ黒な米粒と見分けがつかなかった。そのことを愉快に思い出す。一日中ずっと書いていたような日の日記はすかすかになる。書くというのはどこか生活から遊離した時間を過ごすことでもある。
