DDTの両国大会。奥さんはマチネに芝居を見てからはしごなので午後から会場に向かう。道中では『ポスト・サブカル焼け跡派』。政治や社会、歴史とは切断された「キャラクター」として脱歴史化された記号を自在にサンプリングして遊ぶ。そういう自分の嗜好自体が歴史的に構築されたものであると教えてくれたのが2019年のこの本だった。エピローグで《やって来る2020年代を、いかにして生き延びるか》と自問するコメカさんは《自分たちなりに》《焼け跡の中で「キャラクター」として戦うことを受け入れながら》《行動し、考え、話し続けよう》と言っていた。2020年代も折り返し、無作為な引用がベタに実存や政治と取り違えられてしまう現在の「キャラクター」について、改めて訊いてみたい。明後日のイベントについて考えを練りつつ、歌のイメージトレーニングを重ねる。道程の八割くらいのところで気がついた。紙チケットを持ってくるのを忘れた。半泣きで引き返す。第二試合までは配信で見ながらジリジリとした思いで電車に乗り、会場がかっぜになれー!と大合唱しているであろうタイミングで両国に着いた。
国技館に駆け込み着席。途中からの第三試合も盛り上がっており楽しく一気に引き込まれたけれど、ここからまだ九試合もある。体力的にはちょうど良かったかもしれない。内容は充実しすぎており、しかもいい試合ばかり。宮脇青木も息ぴったりでよかったし、岡谷と勝俣もよかった。YAMATO vs 男色ディーノも飽きさせない展開で楽しかったし、佐々木大輔 & DOUKI vs アントーニオ本多 & 遠藤哲哉もさすがの運び。須見は残念だったけれど田口が強すぎた。あんなに格好いい田口は初めて見た。もしかしたら映像より現場で映える選手なのかもしれない。メインは台風の接近と重なり、両選手の消耗にあわせてこちらも気絶しそうな局面があった。昼を食べそびれたので腹ペコで、資さんうどんに駆け込み、かしわごぼ天うどんとカツカレー。帰りは土砂降りでびしょぬれ。ズボンが脚に張り付いて、財布まで水浸し。笑うしかない。
