2026.08.16

腹圧という言葉を最近になって知る。猫背を気にしすぎて胸を張るとむしろだめらしい。腹直筋のトレーニングについてのリールばかりが流れてくるようにInstagramを教育し、そういうのが流れてきたら素直に従ってストレッチすると言うのを自分に課している。その結果、この連休中はちょっといい感じだった気もするのだが、この日記を書いている翌日に座って仕事をしていたらすぐに腰が丸まっちゃて、というか坐骨がうまく立たず、お腹べちゃーってなって腰もぐしゃー。肩まで一気に台無しになった。そもそも労働中はインスタ見ないからストレッチの機会がない。おっと、休日の日記のはずがもう侵蝕されている。この日は、最後だったのでゆっくり過ごした。夕方から夜にかけてすこし散歩をして、ジュニアの季節で区切りにして退会していたNJPW WORLDに入り直してG1の決勝戦を見る。両国国技館の映像を見て、奥さんとこの前ここに行ったねと話す。大岩上村。上村は新潟の決勝戦で見てよかったのだが、今回は文句なしの名試合だった。少ない技数でしっかり面白い。やんやと拍手しながら見て、大満足。これまでの試合もつまみながら見ていこう。午後には「FINAL FANTASY V」をクリア。奥さんがメインで冒険して僕は読書や日記をする感じだったけれど、それでも遊んだ手応えがある。奥さんとこうしてゲームをするのが好き。朝はたしか寝坊して十一時くらいに起きたのではなかったか。野菜室で真っ黒になったバナナは実はまだ白いままである。こんがり焼いてくれたのを添えて、メインはスクランブルエッグを載せたトーストで朝食。昨晩眠ったのは二時。ここから始まる。また休みが始まる。逆向きに記述していけば遡行できるなんてことはない。なぜ。なんでこんなことに。もう月曜日だなんて。日記は毎日書くものじゃなかったのか。家にばかりいるし、外にも楽しく遊びにいくばかりだと、日記がいつまでも書かれない。なぜか。僕にとってなにかを書くとは、職場や移動中など、いまここを否認して、いつかどこか、あるいはどこにもない時間に生きるための行為であり、だから健康にわくわく過ごしているだけでは、あるいはぬぼーっと安穏と暮らしているだけでは、書こうと思う時間が減る。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。