2026.08.28

昼は奥さんが不在だったので外に食べに行くことにして、ついでで寄ったリサイクルショップでスニーカーを衝動買い。

『BL進化論 [対話篇] ボーイズラブが生まれる場所』、『批評理論入門 ──『フランケンシュタイン』解剖講義』、『映された声 映画にとって「声」とはなにか』が順番に読み終えられてしまい、『今夜ヴァンパイアになる前に』はいちばんページ数もなく時期としても前から読んでいるのに牛の歩みだ。これと『あのひととここだけのおしゃべり』を並べつつだらだらやろうかとおもっていたのだけれど、今日Amazonから届いた本が楽しみにしていた新刊だったのではしゃいだ。都会から離れるとAmazonで本を買う便利さに流されるが、いまのところ三割は背がひしゃげて届くので大嫌いではある。

さて、期待の新刊『博覧狂気の怪物誌』は、頁をひらいて早々新刊なんてくそくらえという気分を盛り上げてくれる。この反時代的な《ペダントリーのタペストリー》べらぼうに面白くてたぶん数日はこれ一冊に耽るだろう。印刷したての今週号は買わない、なぜなら《活字が熱くて目に痛いのだ》という荒俣宏の言が格好いい。めくるめく饒舌で召喚されるアナクロニズムの《非俗のディレッタント》たち。無益でエキセントリック(中心から外にいる)な好事家の矜持を持った「怪物」たちへのガキっぽい憧れを掻き立てられる。僕を読書に誘惑してきたひとたちは、やはり胡散臭くいかがわしいこういうひとたちであったな、ということを懐かしく思い出し、僕もこうあれるように努めるぞというほがらかな気分になってくる。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。