2021.07.13(2-p.150)

昨日の駄洒落はあまりにつまんなすぎてそもそも何言ってるかわかんなかった、と奥さんにたいへん好評だったので二度とやらない。プライマル・スクリームも二度と聴かない。奥さんは先日3DS と各種ゼルダを買って、いまは時のオカリナを遊んでいる。時のオカリナといえば僕は小学一年生のクリスマスプレゼントだ。98年の12月25日。コキリの森で目覚めた朝のことを僕はずっと忘れない。ここに世界がある! と感じた初めてのゲームだった。奥さんがつまずいたところでドヤ顔でアドバイスしたり、代わりにやったりしている。特に子供時代はダンジョンの構造までだいたい覚えていて、よっぽど真剣に遊んでいたのだとわかる。森の神殿のボスを倒すのと、エポナを取り戻すのとを自分でやったのだけどコントローラに馴染んだ僕は携帯ゲーム機の操作に戸惑って特にエポナに関してはこんなのできない! と不貞腐れかけた。一生懸命頑張ってなんとか勝てて、嬉しかった。このちょうどいい難易度、達成感、全てのマップが繋がってる感じ。街中での絶妙なカメラの切り替え。時のオカリナだった。なんだか嬉しい。奥さんは真剣な顔で暴走ゴロンを止めようとしている。小学一年生の頃の僕はリンクが大人になるあたりで難しくなって母に手伝ってもらったりしていたから奥さんがこれからたどる旅路の記憶がやや薄い。大人になってからは釣りばかりしていた。とにかく水の神殿が苦しかった。家に64のない友達のセーブデータを作ってあげてたのに喧嘩した時勢い余って消してしまって仲直りした時すごく後悔した。ラスボス戦は家に遊びにきた友達たちに見守られながら何度も何度も戦った。奥さんの横から画面を覗き込んではさまざまなことを思い出して胸がいっぱいになる。

きのうは本が読めなかったので今日は少しでも読もうと『tattva』と『SPECTATOR』。何が読みたいかよくわからない時、気分が特に定まっていない時、雑誌は助かる。そして今の僕はこの二つの雑誌があればいい。あとには『IN/SECTS』と『つくづく』と『仕事文脈』が続く。

ネロ祭は75箱で終えることになりそうだった。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員。プルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、「家」の別のやり方を模索するZINE『ZINE アカミミ』などを制作。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。