2021.10.10(2-p.166)

朝起きて、久しぶりにぐっすり眠れた気がする。さあ、今日は何をして遊ぼうね、と奥さんと相談し、パフェ食べたい、パフェというか果物、ということで、色々と調べて果物屋さんのパフェを食べに出かけることにした。最近は家の中の方が蒸し暑くて、外の方が涼しい。それでも風が凪いで陽が出てくるとまだ汗ばむくらいにはなってしまう。家を出るには早そうだったので、昨日のお出かけのお土産に買ってきてくれたおしゃれパンを二人で食べて、『ポプテピピック』の再放送を見る。

開店時間の五分後くらいについたのだけど整理券をもらって一時間くらい後で来てねということで、さすがパフェ。気合がいる。そこに並んでいないでいいのはありがたい。近くにサイゼがあったのでそこに落ち着いて、ブロッコリーのくたくた、煉獄のたまごでワインを飲んで待つことにする。外でお酒が飲めるのはいいねえ、何がいいって片付けのこと心配しないでいいのがいい。食後の片付けを気にしながら使う食器を最小限に抑えたいとかそういうことを考えないでいいのがいい。パフェの時間になって、マンゴーのパフェと葡萄のパフェを分け合った。どちらも綺麗なパフェで、葡萄の方は十三種もの葡萄で彩られている。それぞれ食べ較べて葡萄と一口に行ってもほとんど梨みたいなやつや、発酵する前から白ワインみたいなやつや、物語の中に出てくる楽園で冒険者の渇きを癒すイデアとしての《果実》みたいなやつなど、さまざまで楽しい。葡萄への知見が深まった。僕が好きなのは、ええと、なんか、名前忘れちゃった。美味しいやつが好きだった。

サイゼで飲んでいるときに、パフェの後はブックオフに寄りたいと奥さんの提案があった。ブックオフなんて何年ぶりだろう、と僕は張り切って「ブックオフで神隠しに遭う」を読み返す。駅前のいなたい商業施設にあるブックオフは足を踏み入れた瞬間にブックオフの臭いがして、二人は思わず、ブックオフの臭いだ! と合唱した。奥さんは次に遊ぶゲームを物色して、僕は主に映画のDVD をディグる。感染症対策で立ち読みは禁止になっているとアナウンスがあって、ブックオフで立ち読みが禁止なんて! と慄くが、大抵の客は気にせず立ち読みをしていて、かろうじてアジール性を保持していた。とにかく忙しそうなブックオフで、買取依頼がひっきりなしだった。地震で持ち物の整理の必要を感じた人たちがいるのだろう。結局二人ともなにも買わずに出て、でもやっぱりブックオフっていいな、と考えていた。

もうすこしふらふらして、コンビニでおやつを買っていく。家に着くなりオーザックで景気づけ。ポストに届いていた「ふんばる君」を本棚の下に取り付ける作業を二人で行って、そのあとはポッキーを食べながらヒロアカアニメの最後の四話ほどを一気に見る。ほとんど映画じゃん、『ジョーカー』じゃん、と奥さんも僕もぐったりで、今日はインプットのカロリーがずっと高い。

しばらく二人はおのおのの読み物などをして、夕飯は焼肉がいいな、と決まる。ますますカロリーが高い。目当てのお店は満席で、エドワード・ホッパー「ナイトホークス」みたいな照明のおいしい焼肉屋と、牛繁とで迷って、牛繁に決まった。ナイトホークスは肉はとても美味しいのだがいかんせん照明がナイトホークスで気が滅入るし、店員の覇気のなさも、サーブの遅さも、全体的にこちらの体力を削ってくる感じがあって、元気を出したくて肉を食べにいくのに、肉にありつけるまでに体力が要る店で、今日は親切にされたかった。牛繁は胃に穴が空いていそうな低姿勢の店長と、ダメなバイト君選手権で優勝できそうな典型的なダメなバイト君とが好対照だった。満腹で、帰りにアイスを買って帰る。みたらし団子のやつと、林檎のキャラメリゼのやつ。ふたつとも美味しかった。

ゆっくりお風呂に浸かって、日記。書き終えたらシエルルートを進めるつもり。シエル先輩は自分のルートでもだいたい状況や背景の説明ばかりさせられていて、アルクェイドが存分に魅力を振りまいておいしいところをかっさらってしまうので不憫だった。アルクェイドが可愛い。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員。プルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、「家」の別のやり方を模索するZINE『ZINE アカミミ』などを制作。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。