2024.06.02

きょうは読書会の予定だったけれど、午前中に打ち合わせが入り断念。そのまま昼過ぎまで作業。遅めのお昼は起きてから奥さんが試行錯誤していたチキンカレー。完成までの紆余曲折がそのまま味の重なりとして結実した傑作で、とびきりおいしい。素揚げした夏野菜と、みょうがのピクルス、そうめんまで添えられて、ばくばく食べる。

土砂降りで、なにもやる気がしなかった。おのおのごろごろする。『GUNSLINGER GIRL』を読み終える。これは面白いな。ラストまで過不足なく構成されていると感じる。十年ほどの長期連載をあとから一気読みするというのはそれだけである種特別な読み方だ。一挙に与えられるからこそ知覚できる全体というのがある。すでにあらゆる批評が出尽くしているのだろうから、あれこれ探してみたい。それからは無為に過ごす。

夜になって雨が弱まったところで、スーパーに買い出しに行く。奥さんの発案で中食パーティーを決行するため。そうと決めたらうきうきしてきた。焼肉セットやソーセージ、チーズ、生春巻きなどを籠に入れ、ファミリーレストランでハンバーグをテイクアウトする。ビールも買って、奥さんはスパークリングワイン。帰宅して音楽を流しながら飲み食いする。買い物の道中に引き続き「はらっぱラジオ」や『推し遍歴インタビュー』に触発されたおしゃべり。ふたりとも、お互いを夫や妻という書類上の関係だけでなく、友人や恋人、保護者に子供などあらゆる関係を代用しているところがあるから、家では話せないような話をする友人みたいなものが縁遠く、すごいものに感じる。しかし機能は分散させておいたほうがリスク管理としてはいいのだよな、というようなことを直接話したわけではないがよく繰り返されるテーマではあった。梅干しサワーを作って『ゆるキャン△』を二話続けて見て、変な回だった。原作通りではあるのが怖い。ポテチも食べちゃう。アイスも。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。