2024.10.28

ぎりぎりまで爆睡。在宅で労働開始。土日の日記をまだ書けていないから、荷解きが終わってもまだ旅を仕舞えていないという感覚がある。休んでいた間のタスクを整理しつつ、休憩時間に日記を書き継いでいく。朝と夕方にコーヒーを二杯飲む。「蚤と自由」を読み返し、いいじゃん、と自足する。冷蔵庫にタンパク質がないので買い物リストに追記していく。仕事をあがったらスーパーに行く必要がある。きょうの夕飯はウー・ウェンの肉団子鍋がいいな、白菜が残っているからどっさり入れよう、蓮根も売っていたら刻んで団子に混ぜ込もう。細々した荷解きや、移動していたリュックの中身などを平時仕様に戻したりする。まだ部屋の散らかりはあるけれど、徐々に元通りになってきている。部屋の荒れ具合はそもそも先週の風邪っぴきに由来するところも大きく、今週のうちに段階的に取り戻していきたいところ。鼻水はまだ出るが、懸念していたほど疲れでぶり返すこともない。先週停滞していたものを焦らず取り返しつつ、体力もつけておきたいところ。今週の計画と用事を紙に書き出し整理しつつ、そんなことを考える。まずは日記を書き上げて昨日までを切断する。区切る、というのはなぜだか疲れをとる効果まである気がする。

退勤後日記を書き上げ、軽くなった体でスーパーに出かける。もう新しい日々が開始している。切断し、てきとうに結んでおき、適度に無関係なものとしてまた始める。その繰り返し。福岡を切り取り線として行う切断は、この三ヶ月ほどしつこく続いている書くことへの疲弊をもすこし晴らしてくれるような気がする。ここからまたやろう。

肉団子をつくって、新日本プロレスの昨日の試合を見ながら食べる。お茶を淹れて録音。配信準備をしている間にお風呂を沸かし、ゆるゆる浸かって、残り湯で洗濯。お菓子の紹介文がそこはかとなくムレスナティーみたいな雰囲気のあまおう加工場製のわらび餅を食べるのが楽しみだった。お茶の時間は日付を超えてしまったけれど、福岡で夜遊びしてわかったこととして、眠くなったら寝れば案外翌朝早くでも元気はいいのであって、早く寝なくちゃと焦るよりも、目が空いている間は存分に楽しんだ方がいいのかもしれない。あまおうのわらび餅はリーフレットの気に食わなさに反してなかなかおいしかった。ぺろりと平らげる。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。