2021.06.01(2-p.53)

外に出ると疲れてしまうようになった。年々被害線に弱くなっている。紫外線ね。被害者意識が滲み出てしまった。目がしょぼしょぼするのだ。サングラスは必携だ。一昨年くらいから。それなのに去年も今年も外に出ることが頻繁ではないから、いまだサングラスは習慣にならない。日焼け止めも忘れてしまう。だから夏に痛めつけられ続けるのだ。毎年この時期が一番夏に痛めつけられる感じがする。梅雨はどこに行ったんだ。このままズルズルと夏のままなのだ。いや、ジメジメされてもいやだ。地球に向いていない。地球に向いていないがほかはもっと向いていないというか地球は生存の要件どころか発生の要件でもあるので地球はしょうがない。ここでやっていくしかないのだ。アーレントは『人間の条件』のまえがきで地球の外に居住する可能性が出てきたことを人間の条件を考え直すきっかけの一つとして挙げていたように記憶しているが、まだまだ大丈夫そうですよ。気圧の変動が少なくて、湿気がなくて、日照がそこまで強くない土地に住みたい。そんな土地に住んで年中元気一杯気分爽快な時、それでも僕はまだ僕だと言えるだろうか。もはや愚痴っぽさがアイデンティティになってきている気がする。この一年は誰しもどこかそうだろうけれど。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員。プルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、「家」の別のやり方を模索するZINE『ZINE アカミミ』などを制作。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。