どうにも動けなくなってしまった。本来発揮できる能力を100として今日は天気や気圧や寝不足で体調が悪かったから20くらいだったな、と思う日が一年に360日くらいある。のこりの5日のうち2日は今日のような日だ。つまり、2とかしか動けない。ううむ、と唸りながら、昼まで寝た。この一週間僕たちを悩ます外の工事の音が元気いっぱい鳴り響いていたとしてもだ。
ようやく起き出すと脱水気味で頭が痛い。もうなんにもやる気がしない。今日の予定をすべてキャンセルして、足裏マッサージに向かうことにした。僕は足の裏さえ揉んでおけば大概どうにかなるのだ。へろへろと町に出て行く。しかし目星をつけていたところは満席で予約が夕方まで埋まっている。近辺で調べてみてもどこもいっぱいだ。足裏マッサージの需要をナメていた。これほどとは。途方に暮れかけたがどうしてもいますぐ施術を受けたい。駅構内にもなんかそれっぽいのがあったはず、と入っていって、はたしてあった。60分念入りに足だけのコースでお願いをして、揉んでもらう。するとみるみる脚全体が軽くなっていくのがわかる。頭も久しぶりに明瞭だ。嬉しくなる。胃腸の反射区だけ異様に痛そうだった、と後で言われた。ほかは最初に言われた通りに強めに揉んだのだけれど、胃腸のところだけはそっと押すだけでもう痛そうだった、と。胃腸が弱っている。いたわろう。今晩は蒸し野菜の予定だ。
るんるん気分で帰宅。奥さんはお出かけ中のようなので、寝室のスクリーンで『ピースメイカー』の二話を観て、もっとこういうの観たい、と調べてみるとなんとU-NEXT には『トロメオ&ジュリエット』が入っている! いそいそと再生して、ほんと最低の映画だった。薄型テレビのようなショーン・ガンは画面上にいるだけで面白いからズルかった。泣きながら脳みそを拾うシーンが良かった。基本的にマジで最悪の映画なのだけれど、物語としてなんだかんだよくできていて、気狂いのポーズとしっかりとした構成、というありかたに藤本タツキや佐川恭平を感じなくもない。ただ最近摂取したものが、摂取した時間の近接性だけで結びついているだけとも言える。過去のTwitter の投稿よりもこの映画を問題としなよ、と思わなくもないが、Twitter はもう虚構の場ではないということだったのだろうか。
それから野菜を大量に蒸して、夕食。奥さんはたくさんお喋りができたようで、そういう長々としたお喋りは羨ましかった。最近はお互いの調子が良くなかったり、寝る直前まで『TUNIC』で遊んでいることもあって奥さんとのお喋りが足りていないというのもあるし、足りていたとしていつも奥さんと僕だけのお喋りというのではマンネリもある。外の空気を吸いにいくというか、奥さんの言葉を借りれば新規性のある他者の脳みそを吸いにいくというのは、とても大事なことのように思える。
久しぶりに元気で嬉しい。お風呂に入って早く寝よう。でもその前にちょっと『TUNIC』やろう。たぶんトゥルーエンドまでもうすぐだと思う。