2024.07.01

八時きっかりに工事が始まるので目が覚めるのだが、すこしすると一度音が止むのでそこで二度寝してしまい結果的に寝坊するようになった。

行き帰りの電車では『テスカトリポカ』。FGOで知ってるやつだ!と思いながらすいすい読める。

油断すると足を組むようになっていてよくない。この数年気をつけていて、なるべく我慢するようにしていたのだけれど、どうもこの数週間ほどは意識しないままに組んでしまう。そもそも椅子にまっすぐに座るというのがつらく、組まないにしても椅子の下で足首を重ねて交差させたり、片足を椅子の上に置いたり、椅子からずり落ちるようになったり、頬杖をついたりしてしまう。どこの筋力が衰えているのだろうか。デスクワークのたびに腰を痛めるのだからろくなものではない。

『『百年の孤独』を代わりに読む』の文庫が発売日の今日もう重版が決まったとのことで、めでたい。売れに売れることでこの本が「100分de名著」的な期待で手に取られ、むしろ時間をかけて欲してもいないことばかり知らされたというような誤配が頻出したりするのだろうか。あるいは、タイトルだけが独り歩きして、読書の代行なんてけしからん!と怒り出す人が現れて、いやいやあなた自身が一次ソースにアクセスすることもなしに済ませているじゃないですか、と呆れたりするのだろうか。僕はそれらの騒ぎを遠巻きに眺めながら、あの本は確かにひとつの始まりではあるが、友田とんはすでに別のフェーズにいるはずだぜ……と古参ぶります。

タイムラインに友田さんが不意に「柿内正午の読みは鍼治療の鍼のように常に鋭い。」と呟かれた。至言だ。いつか帯文にしたい。体感として深く響くようでいて、実態としてはごく表面に浅く置かれるに留まっている。理想のあり方だ。その直後には「趨勢を逆手に取る取手翔」ともツイートされていて接続はされていないだろうがなんだか嬉しかった。

帰宅すると奥さんがすやすや寝落ちていて、静かに『テスカトリポカ』。一日で半分くらい読んでしまう。娯楽小説の速さはすごい。食後、シャワーを浴びて、荷造りを少々。労いのダッツ。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。