明日は七時という、毎朝九時くらいまで起き上がれない僕としてはおそろしいほどの早起きをしなければいけなくて、今朝からすでに不安だった。きょうはなるべく疲れないようにしないと。そういう日に限って労働はそこそこたいへんで、椅子が合わず腰をいわせた。町屋良平は小説を書くのに肝腎なのは血行だといってお風呂で書くらしいといつかどこかで聞いたか読んでいて、昨日は原稿のためには血行だと合間にプランクやスクワットや腕立て伏せなどを行ったものだから今までにない全身の軋みにあえいでもいる。ぜんぜん、めっちゃ、疲れてる。たくさん寝たい。どうしよう!
労働の合間に必要があって読んでいた本がいまいち、いやかなり体と合わず、これは普通にかなり下手な文章なのか、僕との相性が悪いのか、いまのコンディションだと公平に判断をくだすことも、楽しく読むこともできそうになく、諦めてべつの本をリュックから取り出す。夏目さんの訳した『南極探検とペンギン』。読み始めるとプロローグからとてもよくてすっかり元気。映画のようなモンタージュで南極探検の過酷さが端的に描写され、クライマックスにこの本の主人公の名が明かされる。その男、ジョージ・マレー・レビック。格好いい〜!
帰宅してこのプロローグを奥さんにやたらいい声で読み聞かせると、映画化待ったなしだ、と楽しんでくれた。食後は家から二分のゴミ捨てデートをする。十時前にはシャワーも薬も済ませていて、目標就寝時間まで思ったよりも余裕があった。ソファに楽な姿勢で伸びて日記を書き始める。
うわぁああああああ。
ほとんど間をおかず隣の部屋から奥さんの悲鳴がきこえてきて、すわゴキブリでも出たかと思ったら、僕が150個くらいの石をすっからかんにしても引けなかったライダーのセイバーを見事に二枚抜きしていた。すごく羨ましい。
