2023.07.07

七夕なのに快晴。昨日の夜奥さんが先日の地球はこの12万年間でいちばんの暑さであったというニュースを教えてくれて、オタク特有の誇張表現かなと思った。

きょうは午前中は縦になることすら覚束なくて無理な日なんだなと思っていた。そのくせ終えてみると労働のタスクをきれいさっぱり片付けていたり、原稿も二本ひとまず最後まで書いてしまったし、洗濯や部屋の片付けまでしたし、録音まで前倒しでやったのだからびっくりだ。なんでそんなことができるのだろう。夕食は奥さんと力を合わせて作って品数が豊富だった。セロリの茎を和えものに、葉を卵焼きにして、ご飯と一緒に炊飯器で炊いた茄子もある。メインは豚とトマトの煮物、汁物はどっさりの春菊を舞茸とベーコンと一緒にしたもの。ぜんぶ美味しかったし、だいぶ満腹だった。

夜、もうぜったいに家を出ないと決めていたのに愛する奥さんにお使いを頼まれてコンビニまで歩く。ジェーーーと蝉が鳴いていて、今年初ではないだろうか。この数年、あまりの暑さに日中は出て来れないのか、蝉は暮れてから鳴くようになった。

お風呂から出たらゼルダのつもりだったのにお風呂を出ると眠たくなってしまって、いつの間にか日付が変わっているので納得できなかった。体感はまだまだ今日が足りないで、体内時計としてはしっかり寝る時間だ。

あなたはきょう面白い原稿をふたつも書いたのかもしれないけれど。

目の前でうとうとしている僕に奥さんは声をかける。

わたしはまだ面白い日記を読んでいない。

僕は力なく笑って、僕はあなたのそういうところが好きだよと応えるのがやっとで、それを見た奥さんは、好きだからといって期待に応えられるわけではないよね。そう言って優しく苦笑した。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。