2023.07.14

一日中寝ていたが、感覚が発熱時特有のもので、からだが五つくらいの直方体のイメージに分散しており、これらをうまく一セクションごとに寝かしつけていくようにしないとうまく眠れない。奥さんが発症した時に買っておいたゼリータイプのOS-1 が活躍し、少し飲むだけでドバッと汗が噴き出て体温が落ち着く。昨晩は葛根湯を飲んだが汗がまったく出ず、ただ熱中症のようになっただけだった。寝つけない間のからだのバラバラになるような感覚は、熱中症の方が原因ではないかと思う。

お昼にはそうめんのパリパリ焼を食べる。奥さんが夕方に買い出しに行ってくれて、こってりしたアイスやさっぱりしたゼリーも食べる。まだ食べれている。鼻うがいもした。初挑戦。同じ穴からぜんぶ出ちゃう。

夜にはシャワーを浴びれるくらいにまでは回復したけれど、日中は落ち着いていた喉の痛みがぶり返している。奥さんのときは発症から二日間はそれなりに動けていたが、三日目になって喉がたいへんなことになり、唾を飲み込むだけでも「脳天を突き抜けるような」激痛が走ったというから明日が怖くて仕方がない。僕の方がやや進行が早いが、ここまでのところきれいに奥さんのケースをなぞっている。洗濯機をまわし、できあがるまでに日記を書こうと思う。しかしだんだん具合が悪くなってきた。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。