料理をしていても風呂に入っていてもトイレでも暇さえあれば京極堂を読んでいる。Kindleだとたくさんよんでいる実感がないまま夏を終えて魍魎の秋半ばだ。FGO のシナリオを二ヶ月足らずで走破した時並みの集中力でとにかく読んでいる。『魍魎の匣』は小学生の朝読書の時間に読んでいたら担任に、俺もこれ読んだ、と声をかけられたのを覚えている。泣いて頼んで国書から出ている石燕の『画図百鬼夜行』を買ってもらうほどハマっていた。いま読んでもほとんど覚えているのだからすごいが、明治大正期の心霊事情についての基礎教養がいい加減に身についたいま読むと、この知識にはすでにここで触れていたのか! という驚きがあって楽しい。
きょうは鮭を買ってきて豆板醬でちゃんちゃん焼き、揚げ焼きにしたなすの味噌汁。
アニメ『スキップとローファー』の後半を一気に観る。はじめての帰省の往路を長々と撮る描写に打たれた。一話では未知であった東京の電車の退屈さ。ひとりでいるときの無表情。背中の小ささ。ここをしっかりやるからほこっとした実家の温かさにこちらまでゆるゆるする。そして、文化祭準備中の、あまりに脆そうで危ういな、という志摩くんの驕った目線に思わず同化しかけてしまう。それはそれとしてオープニングのふたりのダンスが好きでつい飛ばさず見てしまう。