コーヒーを淹れて、朝食を食べながらタブレット『祓除』を見始める。そのままパソコンで週末のワークショップのレジュメに着手。『祓除』は生配信で見たほうが楽しかったろうな。次は振り切って『ミーン・ガールズ』を流しながらレジュメの制作を本格化。いま見るとだいぶキツいが、「意地悪な女子たち」の意地悪さを解毒するのではなく、苛烈な青春をサバイブするためのしたたかさとして扱う手つきは好ましいし、彼女たちが引き起こす事態に対して男性たちが無能なままなのもいい。アマンダ・セイフライドの顔が好き。いま見るとおバカキャラを演じていても知的に見えてしまう。レジュメがだいたい出来上がったのでA4一枚の両面で収まるように組版作業。途中から『クルーレス』に移る。アリシア・シルヴァーストーンが素直でかわいく、はなから芋臭いポール・ラッドとお似合いに見せてしまう。時代としては『ミーン・ガールズ』よりもこちらが古く、そうした時代の制約によって主人公の「女の子」はいい子であるべきという規範もまた強かったのかもしれない。こうしてみるとぜんぜんいい子じゃないリンジー・ローハンたちの伸びやかさが際立つようだった。途中で保険の現地調査の立ち合いで中断したりもしつつ、できあがったレジュメを印刷し、『クルーレス』が終わるまで引っ越し準備を進める。お昼を作りながら『夜を越える旅』を見始める。なぜ食事時にホラーをぶつけるのか。食べ終えたらタブレットからスクリーンに替えて、部屋の本を段ボールに詰め込んでいく。自室だけでなくリビングや寝室にも分散している本を詰めていって、すでに二十箱弱くらい作った気がするが、ぜんぜん棚の本が減っている感じがしない。本棚に収まっていないところから優先的に詰めていっているからそれはそうなのだが、全部で何箱になるのだろうか。ホラーを終えて、改めてチャラい学園ものだなと『ベアリー・リーサル』を流しながら作業続行。治安維持のための暗殺者として育てられた孤児が、『ミーン・ガールズ』や『クルーレス』で垣間見た外の世界にあこがれ脱走し、学園生活を満喫しようと奮闘する。楽しい映画だった。
もう作業はやめにして、コンビニでビールとキムチを買って、冷凍餃子を焼いたら部屋に持ち込み、『君の名前で僕を呼んで』を観る。『チャレンジャーズ』でルカ・グァダニーノ監督をようやく発見したので、旧作を遡る楽しみがある。これもまたひと夏の燃え上がる恋にだけすべてを注力する映画で、恋に関係しないあらゆる要素は徹底的に排除される潔い構成。自転車を見送るショットの数々がまず気持ちいい。自転車を立てかける柵に囲まれた戦争の痕跡や郵便局、教会といったオブジェへと視線を振りつつ、迂回しつつ合流し、再び走り出すまでの二人を捉えた長回しが見事。川に足をつけた二人の会話の切り返しのあとに同一画面に映し出される二人の距離の意外な近さに打たれる驚きと嬉しさ。そこからさらに詰められる距離! ようやく二人がひたすらいちゃつきだすタイミングで奥さんが帰ってきて、明らかに気を遣わせた。プレゼントのような夜の会話にほろりとし、ここでこの映画のことを大好きになった。見終えて、奥さんとアイスを食べる。シャワーを浴びて寝る。
