2024.12.08

僕も耳栓をしてみるとしっかり朝まで眠れた。しかしこの一週間起こされてきたおかげか、しっかり朝型になっていて、たっぷり寝たなと起きたのが八時だった。せっかくなので九時くらいまでは布団のなかでごろごろしていた。朝ごはんは昨晩のピェンロー鍋の残り。食後に猫が存分に遊べるようにラグだかカーペットを調べる。フローリングだとすこし滑るようだし、さっそく爪痕がいくつもついているから、急ぐべきだった。こういうのがいい、とぼんやり伝えるとすぐにドンピシャなものを奥さんが見つけてくる。曖昧で矛盾や言い間違いも多いオーダーから、ふたりの好みを汲んだ提案を出力するというのは、まだしばらくは生成AIでは追いつけない領域だろう。

午前中に掃除。猫はさすがに嫌がって隅っこに引っ込んでいたので、そのままケージに入ってもらって窓を開けて換気もする。終えるとお騒がせしたお詫びにおやつ。夢中で舐めとり、指までべちょべちょにされる。

午後は近所を自転車で散策する。お留守番の練習でもある。なるべくさりげなく出かけようと思っていたのに、スマホが見つからなかったり、なんだかんだでどたばた大騒ぎして、けっきょく悟られたはずだ。仕方がない。日差しがうららかだ。よしレッツゴー、と言って漕ぎ出す奥さんは、まったく振り返らない。だから僕がもたもたと手袋をはめてまだ自転車に跨っていないことにも気がつかない。この、絶対についてきているはず、という信じかた。歩いている時もそうで、この勢いのよさがとても好きだ。慌てて追いつくが、家の施錠を忘れた気がして引き返す。ほんとに閉めてなかったのでひやりとする。曲がり角で待っていてくれた奥さんを追い越して明後日の方向にしばらく走っていた。スリランカカレーのお店にいって、ランチ。たいへん美味。いや、ほんとうにおいしい。これは、通う。近所にいい店が見つかった。これは何の予定もない休日が楽しみになるな。なんなら在宅勤務の日に通ってもいい。そのあとカフェで食後のお茶。ケーキは完売とのことで残念だった。昨晩も食べたのだから、充分といえばそうだ。せっかくなので帰り道にケーキ屋に寄り、シュークリームを二つ買う。電池やねぎ、林檎と卵を買って帰宅。きょうもちゃんとお留守番できていた様子。というか、お出迎えに出てきた姿が明らかに寝起きだった。

ちょっとのつもりで二時間昼寝。夕食は蒸し鶏と蒸し野菜。蕪の葉のソースをマヨネーズと合わせると珠玉の調味料が完成。棚橋のEVIL へのマイクに泣く。こんなん愛じゃん。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。