作業部屋で労働しているとルドンが隣で寝にくる。すぴーすぴー、と寝息が聞こえる。だんだん大胆になってきていて、椅子の三分の二は猫の領域になる。寝相がすごくて、丸くなっていたのがお腹を上にして、前脚で頭を抱えるようにし出したり、ぴくぴくと運動を始めたりする。鼻が詰まっているからかすこし口が開いていて、牙がのぞく。お腹のふわふわした白い毛を撫でると薄目を開けて睨んでいるように見える。その顔がぶちゃむくれていてとてもかわいい。パステル三毛、とカルテには書いてあった。別のカルテにはサバトラと書かれている。パステルカラーの、粉っぽいグレーを基調に、後ろ脚から尻尾のあたりは薄茶のトラ柄、足下は白い靴下履き。奥さん曰く黒猫以外のすべての猫の要素が盛り込まれている、鵺みたいに豪華な猫だ。色彩の時代のルドンが好きなことも、この猫の毛色に惹かれた一因かもしれない。背中に手をあてると温かいので、会議中など面倒だなと感じるたびに触っていた。きょうはほとんどずっと寝ていて、食事はすこし増やしてみると一気に食べるのはなくなったけれど、これだけ寝ていると続きを食べる気配がなくてやきもきする。夜になっても遊べ遊べと催促してくることはなく、ただ膝には乗りたがる。奥さんがうりうりと顔をマッサージしてやると気持ちよさそうにまた寝落ちた。奥さんは猫を揉みほぐすのがとても上手なようだった。
