2025.07.26

急に、きょうがもう二十六日であることに愕然とする。え、もう七月終わるの? なんだか暑さで気が滅入るから、この夏はてきとうにやり過ごそう、と念じながらじっとして、ほんと、本も読めないし朝起きれないし、でも、ようやく体が順応したのか、この数日にわかに動き出しているのだけれど、もう七月が終わるとは驚いた。なんかもうほんとびっくり。髪を切りそびれてもう何日が経っただろう。もうこのままポニーテールおじさんになっちゃおうかしら。

「Image Cast」を聞いて物欲が刺激されるがまま、『革命的半ズボン主義宣言』を買って、さらには半ズボンも買った。『革命的半ズボン主義宣言』を読みながら巣鴨に向かい、いやしかしこれは無類の面白さ。僕はこういうのだけ読んだり書いたりしていたいのだよなァと思い出す。保坂さんの小説的思考塾に前に来たのは二年とかぶりかもしれない。Notionで日記を検索すると二二年の九月だった。さすがに顔ぶれが変わっているようにも思うし、変わっていないのかもしれない。お花見でお会いした面々とも再開できて嬉しい。トークの話題に出ていた豆腐屋は、たぶん十年以上前に僕がその町に暮らしていたころにもあって、学生は豆腐なんて買わないが、おからドーナツは買い食いしたことがある。道の反対側にあるコインランドリー、十字路にある業務スーパーや、もう一本向こうの本屋跡地にできたカルディ、べろべろに泥酔した串カツ田中など、とりとめもなく思い出しながら聞いていて、しかし、保坂和志の一貫したスタイルというのはすごい。考えてみればデビューの翌年に僕は生まれており、小学生のころから私淑していたようなもので、つまりはそれを自明の前提として受け取ってしまっているから、話を聞いていても、そりゃそうだ、という感覚で、なんというか、白湯のようでもある。なるべくはじめのほうの自分の状態を取り戻すというか、再確認するための時間という感じ。懇親会の、ほどよい疎外感と一体感は、社交のひとつの理想のようでもある。ある種の同質性はありつつ、けっこうなちぐはぐさもある。てきとうなところで辞す。いろいろ溜まっている書き仕事をやるぞという気持ちを得るために行ったのだけれど、やる気ないならやらないでもいいか、という気分をもらった。これは半ズボンのせいでもある。書きたいように書きたいものを書くだけでいいや。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。