2025.07.25

炎天下、八人くらい連続で黒づくめのファッションの人とすれ違った。あの人たちが多めに熱を引き受けてくれていることで、ほんの微かに涼しくなっていたりしないかな。

日が暮れて、新宿のROCK CAFE LOFT に新生ユニットJUNKYARD 1984のお披露目を見に行く。きょうもシャーク鮫さんがいて、三日連続で同じ人と会うというのは、大学卒業以来はじめてかもしれない。学生時代だって稀だった。さめない社交は、1991年生まれ同士で結成した社交ユニットと言い張れなくもないから、JUNKYARD 1984に親近感がある。そもそも、社交への意識と、今回のトークテーマである「フレンド・オア・エネミー?」で、このニュアンスも通じるところが多く、なんかすごくわかる気がする。トーク自体も、いい塩梅の雑談で、観念的な極論や、存在しない幻想に引っ張られつつも、隣り合う誰かと素朴におしゃべりを続けていくことの大事さと、ある意味で「それはけっこう簡単なことなんだ」というのを感じられるいい時間だった。シャーク鮫さんが頼んだ山盛り唐揚げを分けてもらい、フライドポテトをお裾分けする。たくさん飲んで食べた。終演後、大久保さんとシャーク鮫さんが91年の文化状況について話し合っているのを聞いたり、ニイさんとコメカさんともおしゃべりできて楽しかった。いつか機が熟したら廃品置き場の社交をやりたい。コメカさんと言葉のネチャネチャ性についてじっくり話してみたい。

言葉だと難しいことって際限なく言えちゃう/書けちゃうし、それを簡便に個人で発信できちゃう環境が整備されてしまっているからこそ、「けっこう簡単なこと」を具体的な生活レベルで愚直にやることの重みが増してるな〜というのを確認するようなこの数日で、明日も久しぶりに小説的思考塾に行くのだけれど、ちょっとすでに社交が過密で、予約したときは、なんか助かりたいと思っていたはずなのだけれど、もうじゅうぶん足りている感じもする。僕はもう自分で助かっちゃえるんだな、と頼もしく思う。この調子で、程よく他人事だからできる親切を増やしていきたい。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。