昨晩はルドンがこちらの布団で寝たそうだったので、右腕をくの字に曲げてスペースをつくってやる。すっぽりはまりこんで、掌でお尻を包まれて二の腕を枕に眠った。朝起きても同じ姿勢で、人間は寝返りを打たないでも済ませられるものなのだろうか。どんどん寒い。ついこのあいだまでの暑さから急激な変化で、毎年こんなだったっけ。じわじわやってほしいのだが、体感できる変化というのはガクッとやってくる。猫はべったりで、日中はほとんど膝の上で寝ていた。トイレに立つためにどかすのだが、そのたび気持ちよさそうに伸びをして、不思議そうな顔で扉の前までついてくるし、済ますのを待っている。戻るとまた膝に跳び乗ってしばらく寝相を整えてからぷぴー、と寝息をたてる。
夜は稽古で、台詞合わせをするあいだもルドンはちらちらとZOOMの画面に映り込み、とうとう膝の上に落ち着いた。日によって贔屓が変わる。きょうはとにかく僕の日のようだ。来週末には福岡で、とにかくあと一週間は十年以上やっていない人前での芝居への不安でほかごとへの気はそぞろになるだろう。今週末のワークショップの告知がほとんどできていない。ほかにもいろいろ手が回っていない気がするが、具体的には思いつかない。ただの焦りかもしれない。
