2026.01.09

きょうはほんとうに久しぶりに自然と目が覚めた時間が理想の起床時間で、目覚ましを鳴る前に止めることができた。よし、と起きる気力を奮い起こしたちょうどそのタイミングでルドンがのっしのっしとやってきて、しっかり目を合わせたまま胸の上にのっかってくる。いつもだったらこれを口実に二度寝をしただろうけれど、けさのおれは一味違う。かわいいねえと抱きしめて、ぷー、と声が漏れるのを聞く。そのまま上体を起こすとあっさりふられる。朝食を摂っているあいだ膝にのせていたのにコロコロを失念し、ズボンが毛だらけのまま外出してしまった。最近、自分が自覚できていないだけで猫くさかったりするのだろうかと不安になることがある。

臭いラーメンが食べたかったが、そういうお店は狭苦しく、上着が嵩張る季節はとくにゆったりとした席を口よりも優先させてしまいがちだ。こうしていつまでも、きょうはもっといかにも労働飯みたいなのをガツンといきたかったんだよなあという物足りなさを感じながら四人掛けのテーブルを使いたいという体のニーズを満たす。口とお腹は不満を募らせる。でも狭いのやなんだもん。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。