2026.01.22

朝からうすらぼんやりしており、風呂に入ったりしても滞っている。ゲラはあるもののだいたい目処はついており、先週と今週はけっこう予定が混んでいるから今日まであれこれ詰め込むのはいやだった。『ナイト・オブ・ザ・リビングデブ』を見ながら昨日の日記を書くと奥さんに話しかけられてすべて中断。どうにも集中が持続しなさそうだと観念する。二日酔いの奥さんはコーヒーの匂いがつらいとぶーたれながらなかなか出て行こうとしない。やっと階下に戻って行った。『ナイト・オブ・ザ・リビングデブ』は再開できて、最後まで楽しく見た。タイトルは原題のままで、生きてるデブの夜。デブというのは赤毛で空気の読めない主人公デボラの愛称。彼女が、とにかく明るくて、ゾンビ映画でふざけているとかではなく、ただ朗らかな人が中心にいるからという理由だけであっけらかんとしたテイストなのが新鮮。お昼は煮込みうどん。洗濯や買い物は済ませる。ぬぼーっと過ごしても進捗があるようにと、昼から夕食の角煮を仕込みながらマクルーハンの『メディア論』、キットラー『書き取りシステム1800・1900』などを散漫に読む。膝に乗るルドンは咳をする時わざわざ床におりて、姿勢をエイのようにぺたんこにして、首を伸ばしてゼエ、ゼエ、と腹を凸凹させながらするので、いつもとてもつらい気持ちになる。寄り添うようにするとしらっと遠ざかっていく。咳が終わるとケロッとして、ちゃんと水をごくごく飲む。角煮は下茹でに三時間かけて、ほろほろに仕上がる。奥さんはきのう酔っ払って眼鏡をなくしたと静かに絶望しており、うろうろしていた。食後にちゃんと見つかった。寝るまで「BLUE PRINCE」。じわじわ進んでいる手応えはある。ベッドで寝転んで日記を書いていたら奥さんが邪魔してくるのでどかすと、猫が胸に乗ってこようとする。この家の生き物、だいたい邪魔してくるな。かわいいからどいてほしい。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。