2026.02.26

今朝も起きられず。きのうは雨が言い訳になったけれど、きょうはただ起きられなかった。ちゃんと起きていた奥さんは不満げで、諦めずにしつこくせっついて九時前にはしぶしぶ起きあがらせることに成功したのだが、そのころには労働が始まってしまう。ひとり残された僕はもう一眠りしようかとも思うが、考え直して朝食を準備する。しらす山葵トースト。山葵の塩梅が難しく、鼻から抜ける刺激が強すぎて一気に目が冴える。明日から本気出す。

ルドンが今日はべったり甘ったれの日なので膝に載せて、身動き取れないのを梃子にして集中して作業。締切はないといったが「H.A.Bノ冊子」の原稿はある。これはいつも楽しいし、いま読んでいるもので書けばいいから最高。しかしこの連載の書籍版の準備も本格的に再開しており、このゲラにも目を通したい。構成案があらかた定まってきたから、流れがよいかまずはざっと通して読む。それから追加になったぶんの修正を根を詰めて行う。息抜きに次号分の原稿を書く。といっても今回は省エネで、ここさいきんの日記を素材にして再構成した。省エネといったが毎日の日記にそこそこ時間をかけたわけだし、むしろまだない文字を増やすよりも、すでにある文字を並び替える方が面倒だったりするのでほんとうに節約できたのか微妙なところ。ゲラの修正は新規分は完了し、あとは全体の見直しで、四分の一程をのこしたところで眠たくなった。ルドンを抱えて立ち上がり、ベッドに横たわる。ルドンは大人しくぐでーっと脱力したまま胸の上で眠っている。アラームをセットし、三十分のつもりで寝ていたらいつの間にか夜だった。二時間以上寝ていて、猫はいつの間にか胸の上からずり落ちて僕の腕に抱かれていた。長い昼寝に最後まで付き合ってくれたらしい。

慌てて起き出し夕食の支度。豚こまをミンチにしてハンバーグ、椎茸とセロリの味噌汁。食後はふたりで「Short Hike」。寝る前にちょうどいいゲームだ。ゴールは割とあっさり達成できて、散歩すればするだけ細々とした用事ができていっていつまでも飽きない。甘ったれ猫は二人のひとに交互にぴったり身を寄せたがる。かっわいい。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。