2021.06.18(2-p.53)

余裕という空間には業と欲が入ってくる──

仕事をしながら聞いているOVER THE SUN 上ではいまは四月。もしかして最近の不調の原因って暇なのかもしれない。そう考えているところだったのでジェーン・スーのこの言葉がずいぶん深く刺さる。八割アップアップが適正、そのとおりだ、と。僕はもっと自分を追い込んだ方がいい。いま僕は何が作りたいのだろうか。お芝居のような展示のようなものをやりたい気持ちがある。本も作りたい。漫画も描きたい。しかし、どれもまだ具体的にこういうことがしたい! というような強度がない。つまりどれであれ着手すればそこそこちゃんとやれそうということでもある。きょうのH.A.B の「#プルーストを読む生活」ツイートは「素人として、自らの手で物を作り、その感覚を大事にすること。その地点から話をすること。」とあり、いいこと書くなあ! どんな素敵な人がこれを書いたのだろう、と思う。僕だ。

それからいつか聴こうと思っていた「ハイパーハードボイルドグルメリポートno vision 」。最初の右翼の回がすごすぎて、それ以降の回を聴いても最初のファミレスのインパクトが忘れられない。映像があるほうはいくつか見ただけだけれど、たしかにこれは音だけの方が生々しい感じがする。これからの楽しみが増える。

気がつけば『重力の虹』も残り100頁を切った。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。