今週のオムラヂを聴いて、ポイエティークRADIO のアカウントでいくつかのツイートを作る。わかしょ文庫さん効果だろうか、いつのまにかフォロワーが28人もいて楽しい。すっかり人気アカウントだった。
今日も書見台が活躍。『郵便配達夫シュヴァルの理想宮』と『江戸のアウトロー』の二冊をちゃんぽん。気がつくと書見台にセットしたシュヴァルでなく、手許の江戸を読み進めていて、おおこれは、と思う。それでこうツイートした。
それで読み進めて、途中からは賑やかしにタブレットで『ワイルド・スピード SKY MISSION』を流し始めた。シュヴァルは文字が大きくてすぐにページを捲る必要があるから途中で『江戸のアウトロー』を書見台にセットして、『通天閣』からの流入であったがとても面白い。先日友田さんのツイートで今月末が「H.A.B ノ冊子」の締め切りであることを思い出し、しかし始める本がない、と焦って一気に読み始めたけれど、ちょうどいいのに遭遇できた、と感じたのはシュヴァルの序文で、高級車は空を飛んでいた。息抜きにTwitterを開くとなんだか先のツイートがそこそこの反応があって、へえ、と思う。しばらく眺めているとプロフィールに固定している『プルーストを読む生活』の刊行告知の反応を超えてしまって複雑な気持ちになる。こんなことならもっとちゃんと写真撮ればよかったな。どう見ても雑過ぎた。
「いいね」が1000を超えるくらいで質的な変化が起きて、引用リツイートやリプライで話しかけてくるというかたぶん具体的な個人に話しかけてる自覚もないままに文字を送りつけてくるような変な人が増えた。微バズで知ったようなこと言うのもなあと思いつつ、珍しいことなのでこの機会を逃さないよう知ったようなことを書いておこうと思う。拡散されるというのは、何気ない一言が、文脈から引き剥がされ、一貫性はともかく連続性は認められる個人という単位を無化され、単なる情報として扱われるという体験なのだと理解した。面白かった。消費されるのも、引用リツイートされるのも投稿者という匿名の個人ですらなく、なんか雑な画像と文字列で表象された情報でしかない。ここに自己を投影して承認された気持ちになるのは困難だ。だってまともに見られたり読まれたりしている手応えがない。こういうのを相手に宣伝してもしょうがないな、と思うが、ツイートの分析内容を確認すると驚くほど他のツイートまでは遡られないようなので、せめてもとプロフィール名に『プルーストを読む生活』を復活させておいた。エゴサするたびに自分が引っ掛かるのが面倒でしばらく外していたのだけれど、どこに誤配のチャンスがあるかわからないものだった。四万くらいの目に触れても、プロフィールまで飛んでくるのは100ちょっと。固定ツイートまで見てくれて反応をくれたのはお一人。これだけでもバズというものの宣伝効果の薄さもわかるというものだった。
と、ここまでは夕方くらいの下書きを元に書いてきた。面白いもので夜になってからは、なんだかこの読み方を本気で「どう役に立てようか」とかそういうことを真面目な顔をして考えているような、端的に僕とは相容れなさそうな人たちのコメントがつき始めていて、おお、違う文化圏に入ったぞ、とは思う。23時17分現在インプレッションは25万弱、エンゲージメントが2万5千、プロフィールまで飛んできたのが600人強。それがどの程度の効果なのか、何かしらの数値を算出したい人はどうぞ。僕にとっていま重要な数値があるとするならば、0.8%、これだけだ。もちろんFGO におけるオベロンの排出率だ。今月のお小遣いをほとんど全額注ぎ込んでもオベロンは来ない。やさぐれる。どいつもこいつも書見台ばっか見やがって。オベロン連れて来いよ、オベロンをさァ!なんでだよ、節操なく本を読んでは忘れていくから……? あらゆる物語を読み捨ててはすぐに次に行くから……? 本を読みながら本を読むのが気に入らなかった……? 微バズ、なんも嬉しくないな。石と交換できるわけでもない「いいね」が増えてなにが嬉しいんですか? ツイートで悪態をついてもこちらのインプレッションはいつも通り300くらいだ。虚しい。あまりに虚しい。ロォン……、と鳴くと奥さんが怪訝そうに振り返った。奥さんは僕のツイートについているリプライや引用リツイートをつぶさに観察していて、それ楽しいの? と訊くと石を持ち上げて裏側に蠢く虫を眺めるような気持ち、と応えてくれた。純朴な蟲にたかられる気持ち。オベロンの気持ちがこんなにも近しく感じられると言うのに、オベロンは来てくれない。バゲ子が三人、三人目のふーやーちゃん、はじめましてのジャンヌが来てくれた。ふーん。夕方くらいまではリプライや引用リツイートしてくる人たちにいちいち引用リツイートで話しかけてやろうかなと思ってもいたが、いま心底どうでもいい。オベロンのいないこの場所に、そんな無関心ゆえの気さくさなんてない。周りに人は群がるけれど、誰一人こちらを向いている感じがしない、という孤独感を味わえたのは、うん、まあ面白かったな。