在宅で労働。奥さんはちゃっかりお休みを取って、ゆっくり起き出して石黒亜矢子の展示を見に出かけて行った。
面倒な資料を作りながら『水曜どうでしょう』のいちばん最近のやつをみていて、しみじみとよかった。なんというか、まっとうに「老い」を撮る作品になってきている。仲良しなおじいちゃんになりかけの男たちを眺める。そこには若い頃のようなちょけてる感じも、無謀さもあまりなく、無理の利かなくなった体と上手に付き合う落ち着きさえある。そのうえでついつい発動する悪戯心はそのままで、悪態の応酬はもはや老兵たちのグルーミングのようだ。
今日はThe Game Awardsというお祭りらしく、Twitterを見ていると楽しそうなゲームがたくさん知れた。そこで大賞なのかはわかないけれどなんかオブ・ザ・イヤーに選出されたっぽい『It Takes Two』とうのが面白そうだった。二人でしか遊べないらしい。そこでツイートをSlackで奥さんに共有する。
するとすぐに返信があり、
『It Takes Two』の**「離婚を決意した夫婦が絆を取り戻すために冒険をさせられる物語」**は、たしかに絆の回復を描いているが、本作をプレイした誰かと誰かの絆が深まるとは誰も言ってない。
https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/210503a
極めてボリューム豊富、しかも凄まじくカロリーを使う本作を、たとえば同じように離婚の危機にある夫婦にプレイさせたら、離婚届にハンコを押すタイミングが早まるかもしれない(もちろん逆の可能性も捨てはしないが)。付き合いたてのカップルがプレイしたら別れる原因になるかもしれない(もちろん逆の可能性も捨てはしないが)。
という部分のスクショが送られてくる。体験版があるらしいのでまずはそれをやってみることにする。
夕食を食べながら、どんなふうに険悪になりうるか二人でシミュレーションしてみて、その時点でだいぶやな感じになった。僕の指示の出し方が不遜で、機嫌を損ねた奥さんが無口になる。要領よくコツを掴んでさっさと先に進んでしまう奥さんからの無言のプレッシャーで僕が凡ミスを連発する。こういう負の方向への想像力というのはどうしてこうも明晰なのだろうか。
ひとまずPS4でのダウンロードが終わるまではSwitchで「Death’s Door」。これは死んだら交代でやっている。第一のダンジョンをクリアできた!それから森に分け入っていく。角笛を鳴らすところまで。それから『It Takes Two』。体験版の贅沢なボリュームが絶妙で、すっかりハマったところで購入を促される。もちろん買う。二人してキャアキャア言いながら夢中で遊んだ。死に方がえげつなく、本当の悲鳴も何度か上げた。うまく行かなすぎてケラケラ笑う場面もあった。いまのところ険悪さはない。よかった。このまま二人で楽しく遊び続けるかも知れない(もちろん逆の可能性も捨てはしないが)。気が付いたら日付を越していた。慌てて日記を書く。