2022.04.09

明日に向けて日記について考えているということもなく、この数日はお風呂で『〈私〉という演算』を読んでいる。保坂和志の文章を読むとチューニングされるというか、日々のなかでズレてしまうというよりもむしろ社会の側に合わせに行ってしまう自分を引き戻す効果がある。どう考えても、おれのほうが社会より大きいな、という感覚を思い出すこと。冷静に、不遜でありたい。

奥さんは柿内正午のイベントが近づくと機嫌が悪くなる。生活を共にしている限り僕がそわそわしているのに巻き込まれざるを得ないし、じっさい梱包業務はぜんぶ奥さんがやっているのに、僕は最終的に奥さんは関係ないという顔でぜんぶ自分の手柄のような顔をするから巻き込まれ損というか、とにかくムカつく。僕はイベントに向けてごきげんでいい感じの人間になりたいと思っているから、毎回このタイミングで奥さんから論難されるのはかなりやめてほしいが、そもそも原因が自分の雑さにあるのは間違いがないので深く反省することになる。柿内正午のイベントの時は奥さんにとっての僕と柿内正午の乖離が激しくなるから、注意が必要。

浅草の「つつむ。」の美味しいクレープを食べる。夜は海鮮居酒屋で、二人とも一杯でいい感じに酔っ払う。

明日はとてもいい天気のようで今から嬉しい。半袖でよさそうだ。日焼け止め塗っていくのを忘れないようにしなくちゃ。

昨晩からSteam で『TUNIC』を遊んでいる。面白いぐらいすぐ死んじゃう。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。