酔っ払った日とかどうしてるんですか?
そう阿久津さんに質問されて、僕はたぶん次のように応えたのだと思う。
そういう日は「ぺろんぺろん」とか一言で終わらせます。とにかく日記はその日の自分の状態で書けることを書くということが大事なので、僕にとって日記は内容よりも「毎日書く」ということのほうが重要なんです。だから、一言でもいいから書く。そうすると、結局いくらかは書いてしまうもんなんです。
けれども、ほとんど夏のような陽気のなか一日たのしく本を売って、プールで泳ぎ回ったの後みたいな疲労感に襲われながら、おいしくビールまで飲んでしまった日にも日記は書かれなくてはいけないのだろうか。こういう日は翌日にしみじみと思い出しながら書いた方がむしろいい日記になるのではないか。
一刻も早く風呂入って寝たい、と思いながら書く日記に大義はあるのか。いや、そもそも日記に大義などない。あるのはとにかく毎日だけで、だからこそ毎日書くことに意味がある。あっさりと結論めいたことを書いてしまったが、この早足こそが疲労困憊で書く日記のようだし、そもそも僕の日記はいつでも横着かもしれない。
たくさんの嬉しい人と会うことができた。太陽の下たくさんの人で賑わう様子はほんとうにお祭りで、そういう空間が久しぶりで嬉しくなった。いくつもの心踊るようなおしゃべりがあった。そういういちいちを書き留めておきたいという気持ちと、もうなんでもいいから寝かせてくれという気持ちがせめぎ合っている。
催しが終わった後は残った方々とさっとビールを飲んだ。最寄りの駅前で奥さんと蕎麦屋で夕飯を済ませて、帰り道に日付が変わる頃に配信するポッドキャストの録音をした。そして家に帰ってお風呂が沸くまでの時間にこうして日記を書いている。なんでわざわざ好きでやっていることに、こうも真面目に取り組むのか、という話は録音の方でしたのでここでは繰り返さない。叙事的な日記はあした気が向いたら書く。今日はもう散漫な感じでおしまいだ。お風呂も沸いたしね。もう寝るね。あ、ええと、お風呂に入ってからって意味ね。しかしもう限界だな。先に歯磨きと薬とドライヤーと布団で横になるのを済ませてからお風呂でもいいかな。せめてぱじゃあに着替えてからでもいいかな。ぱじゃあって何? パジャマだよ。パジャマに着替えてからお風呂じゃだめかな。服脱ぐと着るのめんどくさいんだよな。ああ、お風呂って順番守らなきゃいけないからたいへんだなあもう!
どう? 限界の人間の書いたものっぽい? と奥さんに尋ねる。
んー、いつも通りだよ? と奥さんは応える。
