原稿を書くぞということで円盤に乗る場で作業の日。昼は下駄くんや朝比奈さんとお喋りもしつつ、一人の時間はしっかり腰を据えてあれこれといじくり回していた。二時間くらいかけて四千字くらい書いたのを反故にした。手書きで年表みたいなものまで作ったのだが、自分にとってわかりきっていることだけを書こうとしても、書いていて楽しくないから完成させる前に倦んでしまう。書き終えられるかわからないし、そもそも何を書いているのかわからないという状態が理想。迷子になって立ち尽くしながらも、足取りは軽く。どれだけ時間をかけても、二秒で書き飛ばしました、みたいな文章に仕上げたい気持ちがある。雑さをどこまで残せるかが僕にはなぜか大事で、そのために要請されるのは順当に速さのこともあれば、遅さによって毛羽立つこともある。今回の原稿は錆びついた鋸で無理やり切り出すような感じになりそうで、まとまった量を書く筋肉の衰えを感じる。思考がみしみしいって、筋を違えたり、手足を攣りそうでおっかない。
夕食後まで粘るが、途中で時間切れ。寝かしてまた足したり、引いたりすることに。原稿を書くのは久しぶりで、運動不足を痛感する。毎日漫然と本を読んだり、日記を書いたりするだけでは、最低限の基礎を維持するだけの運動量にも足りない。
ほとんど進んでいないのに、一日仕事になってしまったし、疲労がすごい。ぽんぽこ爆速で書けるときは楽なのだが、自分の愚鈍さに辟易としながら少しずつ作っていくのも楽しいは楽しい。めちゃ疲れるけど。奥さんと二人で寝転がって「ゲームさんぽ」を楽しく見る。もう文字を出すの無理、と思っていたけれど、日記は書けば書けてしまうのだから、この調子でなんでもかんでも書けばいいのに、と自分に声をかけてあげたくなる。寒暖差や忙しさにかまけて鈍ってしまった思考を、すこしでも動かしていかないと。惰性でできることだけでは自分が自分を面白がれない。明日は早起きだから緊張する。最近は九時以降にしか起きれてない。