半休をとって、お昼を家で食べてから出勤。寒いのも無理だけれど、暖房も苦手。室内の乾燥ともったりした温さで、のぼせてしまって頭がぼやけてしまう。ぼへぼへと労働。半休なのであがりも早めの時間で、こんばんは奥さんが友達とライブに出かけているので僕もてきとうに出かけようと電車に乗る。車内でTwitterを開き、「本日 当日券」で検索するとceroのホールライブ『別天』が出てきたのでふらっと行ってみることに。渋谷公会堂って前に行ったことあったっけ。まだ時間に余裕もあるので、外苑前で降りてblinc で眼鏡をあれこれと試着。メインにしていた眼鏡がしっくりこなくなってしまったので、新しいものをお迎えしたい。軽くて大きくて間抜けなやつがいい。かなりよさげなものがあったので価格を控えておいて、着用した写真も撮ってもらう。
表参道経由で渋谷の端っこへ。今年もケヤキ並木がきらきらしてて、歩道橋は閉鎖されている。イルミネーションは暖色にかぎる。代々木公園の青いやつは寒寒しくて最低だと思う。渋谷公会堂に着いたのは開演二〇分前くらい。ぶじ当日券も買えて、二階席の三列目。cero のライブははじめてだ。というか、僕はそんなに熱心なリスナーでもなかった。去年くらいから出ている何作かのシングルがどれも好きで、でも過去のアルバムをそこまで聴き込んでいるわけでもない。そんな具合だから、こうしてふらっと当日券で来られるくらいの気楽さがちょうどよかった。演奏はとても気持ちよくて、あったかい寂しさだ、と思う。冬にぴったりだ。もみくちゃにならずに個人個人が自分の席で音と向き合えるホールにもよく似合う。座っていてもいいのがいい。二階は照明のあおりがちょうど直撃するのもあって、目にはあまりよくない。直射されるせいで眩しくてステージがよく見えない時間が多くて、だからほとんどの時間を椅子に身を預けて、目を瞑りながらゆらゆら揺れて過ごした。瞼を通過してなお強烈な緑や赤の光が下から上へと通過していく。するとあっという間に終わってしまった。もっと聴いていたかったな。残念だけど、さよならさ、マクベス。
帰り道は『ル・コルビュジエのペサック集合住宅』。だんだん名文に思えてきた。
F3ーまるでペスト患者でしたよ……。 ──なんだって! あんたはあの〈モロッコのカルチェ〉に住んでいるのかい?……。──そして私はひとりごとを言ったものでした:〈おや! まあ! そしてもしここが気に入らないとしても? 私はどうすればいいんだろう? ……〉。 それは不愉快でしたね……私は牢獄に帰るような気がしたものでしたよ! 私は買う前に, もしここが気に入らなければ, 転売することができるかどうか聞きました。 そしてよいと言われたのです……よし, これでよい……。私があそこを買おうと言うと: ──あれ! あなたはこのカルチェに入るのですか! いや! これはよくありません! ──そして私は言いました:〈もしそうせざるをえないとすれば、どうすればよいのでしょう〉〈これはよくない〉と言った10人のうち, 中に全然,足を踏み入れなかった人は9人以上でした。 彼らは全然見なかったのです。
s.一自分を説得する必要が……。
F3ーええ!はい!そこで私は言いました:〈もし私が気に入らなければ! …… どうしよう?……〉。 私はこの判断に少し感動して──それから引越したらすぐにここが気に入りました…… そしてここにとどまったのです! そしてとどまっているでしょう……。今では私は言います:〈引越しするにはたいへんです、それにそれでもやっぱり……ここで私たちは居心地がよいし!〉。
フィリップ・ブードン『ル・コルビュジエのペサック集合住宅』山口知之・杉本安弘訳 p.108
もしその翻訳がわけがわからないとしても? 私はどうすればいいんだろう?──私はひとりごとを言うかもしれません:〈これはよくない〉。それは不愉快でしたね……私は異言語を読まされているような気がしたものでしたよ! それでも、ええ、それはこのようにしてあったのです……。
F6一私の主人は,最初は,それが全然気に入りませんでした, 全然, 全然!
a. 一何が彼の気に入らなかったのでしょう?
F6 全部! ……何もかもが彼の気に入らなかったのです…………彼はそれを買いましたが……ねえ…… 私はそれに同意させるのに懇願しなければなりませんでした、でも彼の気に入らなかったのです! そしてそれから私たちは慣れてしまって, そして彼は私に言ったものです:──やっぱり,これを購入したのは, 君がよくやったよ!──ここに慣れたし, ここが気に入ったよ,とても-とても-とても!うん!
a. 一彼の気に入らなかったのは、住宅のこのスティルですか?
F6一ああ, ええと! …… 知りません…… ねえ……人が何物かに対して先入観をもっているときには,ねえ! 人はなぜかは, よく知らないものですよ! 私は知りません……。 彼は私に、彼の気に入らないものについてけっして言ったことがありませんでしたから……たぶんこのカルチエ? たぶんこの住宅? つまり……それらが彼の気に入らなかったのですね! 全然!
同書 p.109
何が僕の気に入らなかったのでしょう?
全部! ああ, ええと! …… 知りません……何もかもが私の気に入らなかったのです…………私はそれを読みましたが……ねえ……たぶんこの翻訳? たぶんこの記述のスティル? つまり……それらが読み易くはなかったのですね! 全然!そしてそれから私は慣れてしまって、そして言ったものです:──これに慣れたし、これが気に入ったよ、とても-とても-とても! うん!
