2023.02.16

午前中に歯医者の予約を入れていたのではやくから縦になることができた。歯医者の用事はさくさくと終わった。

フヅクエに行くつもりで、どのフヅクエにするか決めあぐねていたらB&B で友田さんのイベントがあると知り、下北沢に決まる。電車では『青い脂』。きょう読み終えてしまいそうな予感。すでに寂しい。

北口を出てコメダでお昼。そのまま一時間半ほど来週のイベントの資料を作る。見目麗しいパワポ作り、みたいなE-ラーニングを受講したという奥さんにざっくり作ったものを送っておしまいにする。あとでかなりわかりやすく整頓されたものを返してくれて、学びとはすごいものだなあ、と思う。

フヅクエでビールとピクルスで始める。『青い脂』を爽やかなほろ酔いで読み終え、次はどれ読もうかなあとうきうきチーズケーキをお願いすると一八時閉店だと告げられて、すこししょげた。イベント開始時間ぎりぎりまで読んでいるつもりだった。仕方がないのでソローキンだけの日ということにして、時間までB&B の棚を眺めようと向かうと、すでにイベントの準備で三分の一ほどの棚が潰されている。ありゃりゃ。友田さんや竹田さんにご挨拶だけして、ふらふらと下北沢を遊歩。ほん吉をひやかして、いつ来てもいい古本屋だ。セルトーの『ルーダンの憑依』があって、かなり迷ったが、買わずに済ませた。未読であれば買っていただろう。いまこうして振り返ってみると買えばよかったとも思うが、一万円弱はなかなか勇気がいる。

イベントはとても楽しいもので、終えたあと参加されていた方々と楽しくだらだらおしゃべりしていたら、初対面のお客さんと一緒に飲みに行くことになりへらへらと過ごしていた。たいへんよろしい実話怪談をいくつも話していただき、夢中になっていたら終電を逃してしまった。結局『ルーダンの憑依』より高くつくタクシー代を払って家に帰っている。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。