雨の音と気圧の低下で眠れなかった。夜更けまで隣の部屋で奥さんの空咳が聞こえてくるのも寂しくて可哀想だ。この部屋は寝室と違って遮光カーテンではないので朝早くに目が覚めてしまう。どれだけ寝付くのが遅かったとしても。奥さんは寝れないから録音を聴いていたらしいが、早口すぎてぱちぱちとしか聞こえず悪夢のようだったという。Ryota さんも聴いてくれたらしく「自分ひとりで二役やると、人と会話するよりも間が怖くなるのかもしれん」と評してくれていたが、奥さんに言わせると「二人いるという表現が“相手の話を途中で食う”しかない」のだし、こっちのほうが実感に近い。なんにせよこれではリズムが単調で面白くない。もっと間をとって、ゆっくりしゃべるべきだった。今のままではただ僕の脳内会議を等倍で垂れ流しているだけなので、もっと会話に寄せたい。いや、寄せたいのか。僕はそんな、独演会みたいなスキルを磨きたいのだろうか。磨いてもいいだろう。友田とんさんは行き詰まった時ホーミーの練習をして、とうとうホーミーができるようになったと話していた。僕は僕との座談会を芸としてなにものかにまで高めていくというのも悪くはないのではないか。そうすれば独りでトークイベントとかもできるわけだし。本気か?
賃労働は在宅にする。奥さんは夜通しの咳で消耗しているが、悪化した喉のほかはましなようで、自分で動けるようになったので僕が一挙手一投足を代わるということはない。自分でお茶も淹れられる。でも喉はかなり辛そうで話すこともできない。僕はなんとなく物足りない。遠く離れているならともかく、目の前で動く姿を認めることができるのにおしゃべりができないなんて。クリックポストとゆうパックを窓口に持っていく。注文も入って、一刷がなくなる。文フリに備えて入稿しておいた二刷が届くまでしばらく発送もなくなる。
今週のジャンプを読んで、『暗号学園のいろは』の打ち切りを残念に思って、これはもっと読みたかったな、と自分の好みとジャンプの主流との乖離について考えていたら終わらなくてびっくりした。週刊で追うからこその打ち切りミスリード。あまりに体を張った芸ではないか。作画のことも考えると、このネームをどの段階で切っているのだか気になる。掲載順が決まってからでは追いつかないのではないか。色々と超絶技巧であるな、と頭がぼんやりしてしまう。
今日は早めに寝るつもり。だいぶ疲れが蓄積してきた。奥さんとおしゃべりがしたい。