きょうは九時五時で『ベイブ』論の執筆の予定だったのだが──ごめん、一回待って、あのさ、執筆って言葉、なんか恥ずかしくてこれまで使ったことない、いやわからん冗談めかして使ったことはあるかもしれないけど、あんま使ってないと思う、で、それを今しれっと使ってみようとしたんだけどやっぱりこそばゆいわ、やめやめ、で、休みだから九時五時でがっつり書くぞという気持ちでいたのだけど、起きたら一〇時で、書き始めたのは十一時だったのでもうダメかもと思ったわけ、でもさ、まあやるだけやってみて、二〇時までかな、結局一時間は残業している計算だ、まあ途中だいぶ集中力つづかなかったけど、ポモドーロね、二十五分は絶対にキーボードの前に座るっていう風にして、なんとか書き上げてみた三万字、組版までやって、九〇頁弱の仕上がり見込み、夕食のあとはコンビニで別の原稿のゲラと一緒に刷り出して、校正は明日やるとして、入稿は明日か明後日、どうにか間に合いそうな気がしてきた、やればできちゃうんだからすごい、自分は偉いと思う、自分との約束を守れる、それはなんというか、やっていける、という感覚を強化する、カビゴンとの約束は破りがちで、睡眠のリズムはなかなかにガタガタだし、一日の半分くらいはぼんやりしてしまうけれど、それはどこかでこれは別に律儀に守らなくてもいいやと思っているところがあって、そうやって自分なりに削ぎ落としたり見落としたり取り零しておくままに任せていることというのが沢山あって、だからこそやると決めたことはやらないとそうやって置いてきたものへの後ろめたさがまとめて復讐にやってくる、といってもそれらに意思があるわけではなく、こちらが復讐されるように思い込むだけでじっさいは勝手に自己嫌悪にぺしゃんこになるわけだがこれはなかなかしんどい、だからこそわりと必死にやりきるわけで、さすがに今日はもうかなり疲れたから日記は簡単に一文だけ書いて終えようと思う。