2024.03.11

昼にスーパーに買い出しに行って、お腹が空いていたのでチルドのつけ麺も買う。コーヒー豆は迷ったがいつものところで買おうと思い直して一日なしで済ます。つけ麺は大盛りのつもりが二人前で、まあ変わらないかと一気に茹でて、ゆで卵と海苔と焼き葱を足して食べる。満足。午前中からの作業に着手するとうとうとしてしまい、三十分だけのつもりで一時間半ほど眠ってしまう。流石に食べすぎたのだろうか。なんだっけ、血糖値のヒートショックみたいなやつ、あれだったかもしれない。不健康な睡眠だった。そんな気がする。

文芸誌を読み始める。毎回Dynalist に各誌の創作をリストアップし、連作っぽいものには印をつけて優先度を下げおく。それからひとつひとつを読み込んでいくのだが、なるべく著者の名前を意識しないようにして読み、既知の作家と未知の作家の区別をあいまいなまま文字を追う。物覚えの悪い僕はそもそも作家論のように通史的な見取り図で小説を読むというのにあまり必然性を感じられないでいるというか、そこで競っても勝ち目はないだろうとわかる。だから素人くさく、目の前の描写に驚くかどうかにだけ賭けたい。創作の少なそうな二誌を先に終えて、きょうは終える。のこりの二誌はボリュームがありそうだった。ご褒美に『1976年のアントニオ猪木』を読む。自分勝手なヒモはどれだけ強くても巧くはない。プロレスは強いのは前提で、うまくなければ評価されない。酷使される体によって遂行される演技に問われる質。ペダステの演出の発想とは、プロレスの方法論を演劇に再帰させるということだったのかもしれないと最近よく考える。

夕食は豚汁、鰹節ブロッコリー、馬鈴薯と玉ねぎの煮物。作りながら昨日のNEW JAPAN CUP を見て、辻とジェフ・コブ戦は奥さんが帰宅してから一緒に観ようととっておく。生観戦以来、この数日で急速にジェフ・コブが好きになっている。もともと好ましく思っていたが、とつぜんキュートさに目覚めてしまった。グッズが絶妙にダサいのもいい。タオルじゃなくて羽織っているジャケットを売ってくれたら欲しいな。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。