編境の店番に入る。久しぶりで、気がつくと棚がすかすかだった。清算するとそこそこ嬉しい売り上げだ。自分のZINE を補充して、文芸誌を読み、青木さんとの本の表紙をざっと作ってメールする。来客はぼちぼちで、『『ベイブ』論』が二冊売れた。今月の時評の目処もついて、ひと安心。店では途中からポッドキャストを流していた。
というのも今週の働き者ラジオは工藤さんがポッドキャストを紹介する回の続編で、前回に引き続き気になる番組が爆発的に増えるいい回だったからだが、そこで紹介されていたLISTEN というサービスが面白そうだった音声配信のプラットフォームでありつつ、自動で文字起こしまでするらしい。ためしにポイエティークRADIO を連携してみると、文字起こしのみならずサマリーや目次まで作られるのでびっくりした。
サマリー
柿内さんは朝8時に起きることで1日が充実することに気付き、睡眠との関係も見直そうとしています。 また、柿内さんはMacの容量がパンパンだったため、ポイエティックラジオの音声データが多くを占めていることに驚いています。
声を出して表現する必要があるプロレスラーは、自分自身で声を出せる状況を作らなければなりません。声の小さい子供が安心して声を出せる環境を整えることが理想です。 声出しの効用に気付いたことで、自分が生きづらさを感じる声を出すことが求められるマーケティングの世界での有用性を考えています。物理的な声以外の声の出し方も重要であり、自分の声を出すことで環境を変えることができます。
声出しの効用にようやく気がついて、クレームの対応やコミュニケーションにおいて声出しは重要であり、声出しコミュニケーションは苦手な人にとっても選択肢が増えます。
目次
listen.style/u/kakisiesta
「声出しコミュニケーションは苦手な人にとっても選択肢が増えます」などはなんのこっちゃという感じではあるのだが、そもそもの元データが要約する気にもならないほど取り留めもないのだから、むしろここまでまとめられてしまうことに驚くほかないし、短時間で音声をざっと操作された挙句この精度で文字化できてしまうというのは想像を絶するなと感じる。すぐに慣れてしまうのだろうか。
工藤さんは音声コンテンツのトレンドとして短い日記のようなものを挙げていて、「声日記」などと言うらしい。三宅唱監督の無言日記みたいだと思うが、いや真逆ではないかと考え直す。日記と言われたらやってみるほかない。さっそくやってみる。五分縛りで端的に話すというのを試してみるつもりだが、厳格に時間を区切ると俄かに内容に関心が向く。しっかり何かを語らないとと張り切るところがある。だらだらにはだらだら自体の面白さというのがあるのだが、短いとそれがないから別に面白さを見つけないといけないとでもいうのだろうか。そのようなことを話すと、いや五分で中身のある話をするのは無理ではないかと奥さんは懐疑的だ。じっさい面白い話というのは何が面白いのかという下拵えこそが肝心なのであって、そのような共通の土台を準備するのにすでに数十分はかかる。だから無理だとは思うのだが、ではなぜやるのか。わからない。たぶん最近この日記にすこし飽きそうで、だからこの日記を文字日記と呼ぶような別の方法を持ち込んでみようかという計算であるような気もしてくる。五分しゃべると1661字の文字が起こされる。この日記の平均はそのくらいであろうから、五分喋れば出来上がる文字数をわざわざ十五分とか二十分かけて書くわけだ。
