とつぜん寒くなって、朝まったく起き出せなかった。すっごい寝た。いま、僕のiPhoneの標準天気アプリには、関東の天気のほか、実家のある名古屋、今年訪れた沖縄と弘前の気温が一望できるように登録されてあって、それを見る限り、最高気温に関しては弘前と変わらない程度だ。きのうから雨がちで、冷たい雨が降るたび夏が遠ざかっていく。って、これ昨日も書きましたっけ? まあとにかく、ほとんど寒いくらいで、すでに掛け布団は羽毛に変えていたけれど──重たいのが好きなので──、そのぶん寝巻きは半袖半ズボンだったからずいぶん体が冷えていた。のろのろ起きだすと、小上がり下の収納から秋冬の部屋着を、脱衣所にある春夏物と取り替えた。そして長袖長ズボンに着替えた。ついこのあいだ、弘前へ持っていくカーディガンを探して小上がりの床板を剥がした時はあっさり汗だくになったものだが、今朝は快適なもので季節の変わり身のはやさに驚くばかり。靴下も履かないと寒いのだが、どうしても靴下は嫌いで、気がつくと脱いでしまっている。
作業をしながらダンベルを上げ下げしたりストレッチしたり腹筋ローラーを転がしたりとずいぶん活発で、やはり自ら体を温めにいくくらい涼しいほうが調子がいい。昨日まではもう日記も含め全ての読み書きがしんどい。いよいよ止めどきなのかもしれない。もう何にも楽しくない。言葉とかうざい。ばかみたい。最近、この日記にまで労働の影が染みてきてるしきもい。まじやだ。そんなことになるならぜんぶおしまいでーすはい解散、という思いがひっそりと高まっていたのだけれど、今日は初見台で本を読みつつにこにこにこにこダンベル運動を繰り返していて、さらには日記も饒舌で、なんやねん。昨日までは福岡に向けて軽く何かを作らないとな、という義務感のような焦りがあったが、いまは作りたい!という楽しみしかなく、怖い。同じ人間とは思えない。変。
夜は麻婆豆腐。うまくできておいしい。食後は『かまいたちの夜』。おもったよりも歯応えがあった。解決編に辿り着いてからは早くて、どんどんルートを回収していく。94年当時のシナリオは女性蔑視がきつい場面も多々あり、でも自分が子供の頃の男女観ってこんなものだったかもしれないとも思う。九〇年代なあ、という気持ち。奥さんがココア飲みたい、と言ってミルクパンで丁寧に作ったブランデー入りのココアを飲みながら日記を書く。ココアはいい。殺人の不安さえほっこり和らげるくらいですから。
