2025.03.12

朝は寝坊する。とはいえゴミ出しには間に合う時間。奥さんはお腹が痛く、薬や白湯を運んでやる。猫は構え、膝に乗せろ、ご飯食べたよ、トイレしたよ、としきりに鳴く。納品の準備や、今晩の稽古の準備もそうだけれど、労働のほうもひっきりなしに何かが起こっていて対応に追われる。洗濯も、亀洗いもやるべきだった。寝起き即そういう感じでかなりパニクる。そんななか猫は膝に乗ってきたがり、部屋着のズボンの紐とじゃれあい、顎に頭突きし、イヤホンの紐を噛み、すべての行為を阻害してくる。なんかトイレが近く、なんども膀胱がピンチになる。用事のキリのいいところまで終わらせようとしてなかなか席を立たないでいたが、猫が来ていよいよ動けなくなってしまう。やることも山積みだし、おしっこもしたいのに、猫がぜんぶに立ちはだかってくる。きょうはさすがに勘弁してくれ!

天気も悪いし、労働現場ではトラブル多発するし、家事は混んでる。奥さんは胃腸炎かもしれない。猫がずっと可愛くて邪魔だ。焦りと怠さで目が回る。でもなぜか、タスクというのは書き出すだけで減る。なにをすべきか整理した途端、だいたい落ち着いていた。とはいえお昼まではやばく、パスタを作って食べながらあれこれ動き回って落ち着いて食べていない。食後の皿洗いでようやく我に帰り、ココアを作って、奥さんと飲む。ふう。ゴミをまとめて、猫砂の取り替えもやりたいが、いったんこれは保留。ほかのタスクを捌いていく。けっきょく夕方前に余白をつくれて、昨日の日記を書く。

労働を終えて、家を出て電車乗る。雨靴にすればよかった。けっこうな降りでスニーカーから染み込んで靴下が濡れる。稽古場について、きょうは稲垣さんもはすかさんもいる。遅れたことを詫び、あれこれとおしゃべりしながら色々と試していく。稲垣さんやはすかさんも助けてくれて、どんどん面白くなるので楽しい。疲れ切っていて、しょうじき家を出るのが億劫だったけれど、元気になった。帰りは雨も止んでいる。丹澤さんにかもめの卵のいちご味、稲垣さんに文旦いただく。

寝る前、遊び足りなくて尻尾をもっふもふに膨らまして興奮している猫と遊ぶ。遊び足りなそうだけれど、もう遅いので寝る。不服そうな鳴き声は、しかしずいぶん聞き分けがよくなってきたようで、すぐに聞こえなくなった。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。