2025.04.10

すでに一昨日の晩のことだが。日記を書いてから寝るまでの時間のことは書き残されないままであることが多い。猫と寝てみたはいいがうまくいかず、そもそも僕はもう奥さんと一緒にいないとろくに眠れないので、仕方なしに夜鍋していたらポイエティークRADIO の新しいロゴに光明が見えて、これまでのラフスケッチでは、まずなんか白紙を中心におきたいな、ということだけがきまっており、白の四角を配置して、背景色をいじっていたのだけれど、それだけじゃ流石にわけわからんので手とペンを書き加え、しかしこれだと書くだけで、おしゃべりがないじゃん、というところで行き詰まっていたのだが、左側の余白に顔の影を書いて、白紙から三角を伸ばして吹き出しみたいにすることで、右側から見れば白紙に書き出すところ、左側から見れば何かを喋り出すところになるというのでよさそうになった。はじめは画面の下から見切れるようにして手と顔を書いていたのだけれど、むしろ顔のシルエットパックマンみたいに抽象化して、両方手にも見えるようにしてはどうかとそうして、であれば下で繋げちゃえばいいんじゃないか?とひらめいてそうして、よきなってきた! Uの字の棒から丸が二つ、片方が手でペンを握っていて白紙に向かっている、片方が口を開けたシルエットで吹き出しを吐いている、書いて喋って喋って書いてのサイクルが表現できてるじゃーんと満足し、せっかくだから、とこれまでのロゴを担ってくれたロゴくんのトレードマークの目玉を左側のシルエットにつけてあげる。ぐっと可愛くなる。できたぞ! この書き喋るロゴくんは黒でいくとして、背景は色をつけないと白紙/吹き出しが見えないので検討する。さいきんiPhoneがモノクロ表示なので、白黒にした時に邪魔にならないような背景色を吟味し、決める。できた! そんなことをやっているから昨日は眠たくて仕方がなかった。

で、今朝はそのロゴを見返して、やっぱり可愛くて、嬉しいのでステッカーをラクスルで入稿した。これまでも対面した人が聞いてくれているとシールを配っていたけれど、シール用紙にプリントした安物で、耐久性がなく、水シミもすぐできるし、ぼろぼろになるからちゃんとしたのを作りたかった。そのためにしっくりするロゴを作りたかったと言っても過言ではない。なんとなく今年はポッドキャストのリブランディング欲が強く、マイクも導入したし、これでロゴも変えた。あとはジングルだな、と午後さんにLINEでお願いするとすぐにデモがあがってきて、いい感じ。こりゃいいぞ。楽しみだ。

今日はたっぷり寝て、シャワーを浴びてブランチは蕎麦。午後から昨日の日記と日誌、書評を一本仕上げた。それでもう十六時くらい。買い物に行って、お菓子をかっておやつにする。夕食までの時間すこし本を読む。夕食はウー・ウェンのがんもどきと豆苗の鍋。豆板醤はいつも扱いが難しく、辛くなり過ぎてしまう。書評の返事はすぐに来て、やっぱりコメントを丁寧にしてくれる編集者はいいな、と思う。ちゃんと読んでもらえてるということが、どれだけ信頼に繋がるか。とにかく読み込まれているという手応えさえあれば、褒めてもらえなくても嬉しい。褒められるとさらに嬉しい。やる気もりもり。なにもコメントもらえないと、けっこうずっと根にもつ。

ルドンは気が立っていて、春は悪い子なのかもしれない。騒ぐし、噛む。噛まれると、手加減してくれるのでそこまで痛くはないのだが指がべちゃべちゃになって臭い。自動給餌器は倒されないようにベルトでケージにくくりつけた。

お風呂の後に食べた台湾パイナップルがおいしかった。しかしパイナップルの可食部ってよくわからない。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。