2025.04.25

昨晩は酔っぱらって面倒になったので、明日つまり今日は家で労働しようかと考えていたし声にも出したのだけれど、ふと、あっ楽しみな飲みの約束があるのだった、と思い出し、であればうきうき家を出るべきだった。今朝はふつうに寝坊して、遅刻と分かれば優雅なもので、奥さんとのんびり朝食をとり、それから家を出た。ゆっくりやるというのは、たぶんこういうことではない。

通勤中や手を動かすだけでいい作業中には「心の砂地#」を聴き返したり、聴いていなかったものを聴いてみたりしていた。

夜、御徒町。電車が遅れていて、先に入っていてください、と連絡するも、けっきょく早めに到着して、店の前で合流できた。この前のDDTの興行で見た上坂すみれプロデュースのコンカフェがすぐそばにあって、ここだったのか、ヴァンパイアスクールだったのか、と思って写真を撮って奥さんに送る。シャーク鮫さんと三角で飲んで、二軒目はタクシーで根津まで出てイーディというお店で飲む。誠実なおしゃべりで充ちており、楽しかった。こうして一対一で喋るのは初めてだけれどポッドキャストでお話はいろいろ聞いている、それでいて今日は録音も配信もされていない、という状態は新鮮で、ずいぶん嬉しいものだった。久々に、というか引っ越してから初めて一人で終電で帰る。寝たのは二時。

柿内正午(かきない・しょうご)会社員・文筆。楽しい読み書き。著書にプルーストを毎日読んで毎日書いた日記を本にした『プルーストを読む生活』、いち会社員としての平凡な思索をまとめた『会社員の哲学』など。Podcast「ポイエティークRADIO」も毎週月曜配信中。