のろのろ起き出して在宅労働。ふた晩つづけて飲むと脚に来る。奥さんは通院のはずが起きたのが予約の時間だった。慌てて支度して、リュックを変えたせいで鍵が見つからないなどと玄関でわたわたしていると代引きで荷物が届いて、SUNNY BOY BOOKS から間柴さんの絵が届く。家で見るとさらにとびきりかわいくて素敵に見える。どこに飾ろうかなあ。洗濯機を回す。別でネットにまとめている下着類をまるまる洗い忘れた。
お昼を簡単に済ませ、ソファベッドで猫と昼寝。ぼーっと目を開けると目の前にルドンの寝顔があって、すぅすぅと寝息が聞こえる。胸がぎゅっとなり、白い手袋をはめたような手をそっと握る。しばらくして、びくっと身を震わせて、そのまま手を引っ込めて首の下に丸めた。満足するまでその寝姿を見つめて、人間は起き出す。四日分、家を開けていて暇がなかった。手元のメモはあったから10年メモに引き写そうと開くと、「三日坊主発見(目玉のイラスト)」と奥さんの字で書いてあって、嬉しくなる。続くページにも僕が不在のあいだに奥さんが書きつけていて、交換日記みたいで楽しい。もっと積極的に書かない時間を設けて、あとから書き込みに気がつくのも楽しそうだ。青木淳悟と笠井康平のイベントの書き起こし記事がnote にアップされていたので読む。ちびちびやっている『さみしがりな恋人たちの履歴と送信』から一篇読む。なにかを制作しようとして、始めあぐねているあいだに奥さんが帰ってくる。その途端に雨が降り出す。自転車で出かけていたから、間一髪だった。
奥さんと『小市民シリーズ』と『アポカリプスホテル』を見る。お茶をして、録音。珍しく奥さんから口火を切るが、話がどんどん悪い意味でシリアスなほうに嵌まっていき、あまりよくない。それでも一時間半やってみて、やっぱりこれは消そう、と消す。それからもう一時間半。編集して配信準備。夕食は揚げ肉団子と、奥さんが買ってきてくれたキムチ。白菜とホタテの二種。中村圭吾の壮行試合を見る。食後、もう二十三時を過ぎていて、なんとなく気分が沈んできて動けなくなる。昨日の日記も書いていない。書く。ちょっとしか書けない。今日のぶんを書き出してようやくすこし上向いてきた。生活の記録ばかりでものを思ったり考えていないふうな日記は、具合が悪い時の日記。元気な時はもっと散文めく。僕はそういうもののほうが好きだ。ちゃんと嘘をつけているという感じがする。嘘をつくにも、保つにも、元気がいる。