都心まで往復で三時間かかるというのは、やはりくたびれる。二時間程度の用事のためだけに日の高いうちに出て帰るのだから尚更。とにかく暑い。
文藝春秋の社屋に行くのは保坂さんとの対談以来で、あれはもう三年くらい前だったか。四年前だった。ということは久しぶりだ。『ダロウェイ夫人』についての鼎談で、どうなることやらと心配だったけれど、なんとか楽しくやれたんじゃなかろうか。文字になってみないとわからないけれど、文字になってみればいい感じになるような気はした。行き帰りの電車で嬉しい記事のチェックに返信する。
昼前に家を出て、夕方に帰ってきて、汗だくですぐシャワー。昨日の日記を書こうとふんばりきれずにソファで寝てしまう。洗濯しようと浴槽の残り湯から給水だけして寝こけてしまい、気をまわした奥さんがボタンを押してくれていて、脱水まで終わったよ、と声をかけられたのだけれど、寝ぼけて喉がカラカラだったのもあって、脱水症状を気遣ってもらえたのだと勘違いしてお礼を言ったら、いつまでも水を飲ませてくれるわけではないので訝しんだ。一緒に洗濯物を干す。
ルドンのお腹がハゲ散らかしているので、ごはんを変えてみることにする。暑いのにクーラーの効いた二階よりも一階の方が落ち着くらしく、いつもの椅子で横臥していたり、掘り炬燵のなか——さすがに布団などは片してある——の陰で体を伸ばしてじっとしており、そこははたして涼しいのだろうか。さいきんハゲが広がっているのが、暑さのせいなのか、暑さとは関係ないのか、これからますます暑くなっていくなか体調は大丈夫なのか、心配だ。ヒトのほうは絶対に大丈夫ではない。ずっとしんどい。