四国イベントが面白かったので林凌『〈消費者〉の誕生——近代日本における消費者主義の系譜と新自由主義』を買う。博論本はしっかりしたパラグラフ・ライティングの形式で書かれているから、序論を読んだあと各章のつなぎの部分、結論の順番にざっと目を通せば大筋はつかめるのが便利。親切とは労の肩代わりなのだとしみじみ思う。あるいは、この書き方のほうが書きやすいという人もあるのだろうか。「働き者ラジオ」で工藤さんが話すとき書き起こしのしやすさを意識して訓練したと話していて、僕は話すのも書くのも無駄にのたくっており、それは構造化へのなんとなくの嫌さという生理感覚でもあるので、まったく馴染みのない身体運用への目配せだと思う。賃労働の現場でも意識的に発話を「くずす」ほうに訓練した時期があり、いまではすっかり社会人然とした明瞭さを失ってしまった。これはこれで考え物だから、もうちょっとかっちりする練習をしたほうがいいかもしれない。
きょうは食べないだろうけれど、何か買って帰りたくなって、華やかなパウンドケーキを購う。
ざざっと通した『〈消費者〉の誕生』は面白かったので通しで読むのが楽しみ。週末の旅行に持って行くか一瞬迷うが、重いのと、なにより休みは社会とか政治とか考えなくてもいいようなものがいいだろうと『鉄の胡蝶』をリュックに荷造りする。ぼんやりしているうちに旅支度や家事などを奥さんがさっさと済ませており、うわあ、と驚くと、まあ、お姉さんだからねと年上風を吹かせてくる。
寝る前『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の音読。年上のお姉さんに読み聞かせをしてあげる。この数日寝れていなかったようだけれど、この晩はちゃんと眠れたみたい。
